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プログラミングは“おもちゃ”ではない--大人に負けない技術力を育む「CA Tech Kids」 - (page 2)

藤井涼 (編集部)2017年12月22日 08時00分
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「おもちゃ」ではなく「有用なツール」

 CA Tech Kidsは、もともとサイバーエージェントグループのCSR(社会貢献)活動の一環として始まった事業だと上野氏は説明する。「IT企業として規模も大きくなり上場もしたことで、より一層社会との関わりが深くなる中で、自分たちの価値を改めて考えた。広告やゲームなどの事業でも価値は出せるが、(ステマやガチャなど業界内で問題が起きると)ネガティブに見られてしまうこともある。そこで、今までとは違う形で社会貢献をすることにした」(上野氏)。

 しかし、同社には教育についての知見やノウハウがない。そこで当時出資していた、中高生向けのプログラミング教育事業「Life is Tech ! 」を運営するライフイズテックとの合弁会社(サイバーエージェント65%、ライフイズテック35%)という形で、CA Tech Kidsを設立したのだという。そのため、小学生向けのCA Tech Kidsを卒業した生徒には、兄弟校としてLife is Tech !を紹介しているそうだ。


CA Tech Kidsを卒業した生徒には、兄弟校としてLife is Tech !を紹介している

 同社が参入した2014年当時は、プログラミング教育の認知度はまだ低かったため、メディアに取り上げてもらうために新聞社に売り込みに行ったり、大学と共同でプログラミング講座を開催したりするなど、地道に啓蒙活動を続けていたと上野氏は振り返る。風向きが変わったのは2016年6月。文部科学省が、小学校におけるプログラミング教育の必修化を検討することを表明したことで注目が高まり、現在は毎年3倍のペースで生徒が増えているという。

 一方で、プログラミング教育の必修化には懸念もあると上野氏は話す。「(必修化では)技術よりもプログラミング的思考が大事だと言っているが、僕はそうは思わない。技術そのものはとても有用な手段で、身につければ子どもが大人になるのを待たなくても、自分でやりたいことを実現したり、問題を解決したりできるようになる」(同氏)。

 CA Tech Kidsを立ち上げて4年が経ち、創業時と比べるとプログラミング教育を取り巻く環境は大きく変わった。そのため同社もCSR活動として啓蒙をするフェーズを終え、「5年目以降は、腰をすえてビジネスとしても成り立つようにしていきたい」と上野氏は展望を話す。


 具体的には、3年間通えば誰もがその後活躍できる人材に育つよう、スクールの教材や指導方法の質をさらに上げたいとしている。また、全国8カ所のスクールが近くにない子どもにも学びの機会を提供するために、オンライン形式のプログラミング教育サービスを2018年の上半期に提供する予定。オンラインサービスで生徒の規模を広げることで、マネタイズにも注力するとしている。

 「既製品のロボットなどで遊ぶことをプログラミング教育だと言われると、消費者の目線も下がってしまう。プログラミングは子どもの習いごとやおもちゃではなく、あくまでもツール。だからこそ、子どもが大人と同じ土俵に立てるし、夢も叶えられる。テクノロジを自分の武器にしてアイデアを実現し、社会に働きかけられる人を育てていきたい」(上野氏)。

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