Microsoftは米国時間12月19日、「Windows Insider Program」の「ファーストリング」ユーザーに、PC向け「Windows 10」Previewビルドの「Build 17063」を公開した。これは、11月22日に配信された「Build 17046」以来のファーストリング向けPreviewビルドだ。
Build 17063に追加されたもっとも重要な新機能は、11月下旬に次のPreviewビルドで提供されると予告されていた目玉機能「Timeline」だろう。
TimelineはWindows 10が持っている「タスクビュー」を拡張するものだ。この機能は、ユーザーが過去に行ったアクティビティを表示し、カードの形で示して、Windows PCやiOS、Androidデバイスで利用したアプリケーションに素早く戻れるようにする。Microsoftは開発者に対して、Timelineに対応できるようアプリケーションをアップデートすることを求めている。
Timelineは2018年4月リリース予定の「Redstone 4」に搭載される可能性が高いものの、必ず搭載されると明言されているわけではない。同様に、新しいウィンドウ管理機能である「Sets」も、Redstone 4への搭載が想定されるが、まだ確実ではない機能の1つだ。Build 17063では、一部のファーストリングテスターにのみSetsが提供され、大半のテスターがこの機能を利用できるようになるのは、もうしばらく後のことになるという。
またBuild 17063の「Edge」では、「Service Workers」がデフォルトでサポートされた。これはMicrosoftが、Windows 10のEdgeでプログレッシブウェブアプリを利用できるようにする方向へと進めていることを意味している。これは、「Microsoftストア」にアプリを増やすための鍵となる手段になる可能性がある。
Cortanaについてもいくつかの機能強化が施されている。Cortanaは、Timelineで表示するのと同じアクティビティを利用して、さまざまなデバイスでユーザーが再開したいと想定されるアクティビティを提示できるようになった。またCortanaの「Notebook」の外見や使い勝手が大きく見直されている。さらに、今後Cortanaでより多くの音楽アプリで再生を制御できるようなり、今回のビルドでは「Spotify」が自然言語での操作に対応した(英語版のみ)。
今回のPreviewビルドには、一般ユーザーだけでなく、ビジネスユーザー向けの新機能も搭載されている。まず、「Windows Defender Application Guard」(WDAG)を「Windows 10 Enterprise」だけでなく、「Windows 10 Professional」でも利用できるようになった。
また携帯ネットワーク設定に、Wi-Fiではなく携帯ネットワークを優先的に利用できるオプションが追加された。
「Windows Subsystem for Linux」にもいくつかの機能強化が施されている。
さらに、管理者が使用帯域をより細かく制御するための新しいポリシー(グループポリシーとMDMポリシーの両方)も追加された。これは、企業がネットワークの帯域消費量を削減できるよう支援するための機能だ。
MicrosoftのBuild 17063についてのブログ記事では、その他のバグ修正や改善点についても説明されている。修正点はストレージ、Cortana、メモリ管理、共有機能など多岐にわたる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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