Facebookは、自社サービスへの拡張現実(AR)の組み込み強化に向けて大きく前進する。
ARは、簡単に言うと現実世界の画像や映像の上に仮想のグラフィックスを重ねる技術だ。例えば、「Snapchat」や「Instagram」では、AR技術で自分の画像にデジタルのサングラスや犬の耳をつけることができる。
Facebookは米国時間12月12日、ARの新機能「World Effects」を発表した。この機能を利用すると、チャットアプリ「Messenger」でインタラクティブな3Dオブジェクトを画像や動画に追加できる。誰かの頭上に立体的なハートをつけたり、音楽を演奏するロボットを画像に追加したりといった具合だ。
さらにFacebookは、4月に開発者会議「F8」で発表したプラットフォーム「AR Studio」のオープンベータ版を公開した。ユーザーはAR Studioのツールセットを使って、Facebook向けのARコンテンツを制作できるようになる。当初は、ブランド、パブリッシャー、アーティストなど合わせて約2000組だけにクローズドベータとして公開されていた。Facebookは数日中にWorld Effectsの3Dオブジェクトを作成できる開発者向けツールをAR Studioで提供するとしている。
今回の拡張は、ライバルのGoogleやAppleがARへの投資を増やす中で行われる。Appleは6月、ソフトウェア開発者が「iPhone」向けのARアプリを開発できるプラットフォーム「ARKit」を発表した。これを追うようにGoogleも、8月に「Android」スマートフォン向けの独自プラットフォーム「ARCore」を発表した。
Facebookは、以前にもARに投資している。9月にはカリフォルニア州メンロパークの本社キャンパスに、ARのアートインスタレーションを設置した。これは、サンフランシスコのアーティスト、Heather Day氏と協力して制作したデジタル壁画で、スマートフォンに搭載された専用アプリを通じてのみ観賞できる作品だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果