動画共有サイトのYouTubeは、同サイトのポリシーに違反するコンテンツを取り締まるため、人間のモデレーターを増員するとともに、機械学習の利用を拡大する計画だ。
YouTubeの最高経営責任者(CEO)を務めるSusan Wojcicki氏は米国時間12月4日夕方に公開したブログ記事で、Googleは、コンテンツを確認する従業員数を2018年に1万人以上に増員する予定だと記した。この1年間で暴力的で過激なコンテンツに対処してきた中で学んだ教訓を、「問題のある」他のコンテンツに適用するとWojcicki氏は述べた。
「われわれの目標は、悪質なユーザーの一歩先を行くことによって、ポリシーに違反するコンテンツがYouTubeに表示されたり削除されずに残ったりしにくくすることだ」とWojcicki氏はブログの記事に記している。
Google傘下のYouTubeは、子供たちが映る動画に対して性的に不適切なコメントが付けられたことを理由に、ある広告主にボイコットされる騒動があり、今回の変更はそれを受けたものだ。YouTubeは、数百件のアカウントを無効にし、15万件を超える動画を同プラットフォームから削除し、子供を狙う悪質な行為のターゲットにされた62万5000件を超える動画のコメントを無効にした。
また同社は、人間のレビューアーを支援して、同サイトの規則に違反するアカウントやコメントを無効にするための機械学習アルゴリズムのトレーニングにも力を注ぐつもりだ。人工知能(AI)の主要要素である機械学習によって同社は、6月以降15万件を超える暴力的で過激なコンテンツを含む動画を削除している。「手作業で行えば、週40時間勤務で18万人の人員を要する」作業だとWojcicki氏は述べた。
同社のモデレーターは現在、機械学習のおかげで以前の5倍の動画を削除していると同氏は述べた。過激なコンテンツとして削除される動画の98%は機械学習のアルゴリズムによって認識されたものだという。
またWojcicki氏によると、YouTubeはサイト上の広告に対して「新しいアプローチ」を採用し、広告に適したチャンネルと動画を判断する予定だという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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