UPDATE Amazon Web Services(AWS)の最高経営責任者(CEO)、Andy Jassy氏が米国時間11月29日、業界内でも焦点となっている「バズワード」の1つ、「モノのインターネット(IoT)」について一連の新製品やサービスを発表した。マイクロコントローラユニット(MCU)で動くデバイス向けの新OSなどが含まれる。
AWSはこの日、新OSの「Amazon FreeRTOS」のほかに、「AWS Lambda」のトリガーを簡単に作れる「AWS IoT 1-Click」「AWS IoT Device Management」「AWS IoT Device Defender」「AWS IoT Analytics」および「AWS Greengrass ML Inference」を発表した。
Amazonが導入を進めるAmazon FreeRTOSは、IoTデバイスに用いられているマイクロコントローラ向けのOSで、人気のリアルタイムOS「FreeRTOS」を、ローカルとクラウドの接続とセキュリティ機能を持つライブラリで拡張したものだ。OTAアップデートも、まもなく可能になる。このOSはオープンソースで、GitHubで入手できる。
Amazon FreeRTOSのコンソールを通じて、顧客は信頼されたソフトウェアを選んでダウンロードできる。「Qualification Program(認定プログラム)」が用意されており、顧客が選ぶマイクロコントローラが複数のハードウェアの選択肢にまたがって安定して動作することを保証する仕組みだ。IoT関連の小型デバイスを利用しているが、わざわざクラウドに接続したくない、あるいはクラウドへの接続手段がないという顧客は、「AWS Greengrass」経由でデバイスを接続できる。
一方、シンプルなIoTのユースケース向けには、AWS IoT 1-Clickが展開される。これは、デバイスを問わず特定のアクションを実行するAWS Lambdaトリガーを簡単に作成可能にするサービスだ。Jassy氏はこの機能の使用例として、メーカーの工場で特定のツールのそばを人間が通った際に、センサで警告を出すといったものが考えられると説明した。
AWSはAWS Device Managementのサービス開始も発表した。このサービスのコンソールを用いて、顧客はデバイスのオンボード、整理、監視、遠隔管理を大規模に実行できる。
その他の新サービスとしては、セキュリティおよびコンプライアンスに関連する複数のサービスを提供するAWS IoT Device Defenderがある。これはすべての対象デバイスが必要なすべてのポリシーに準拠しているか検査、監視し、満たされていないものがあれば顧客に警告する。また、すべての対象デバイスについて、異常動作がないか監視する。
さらにAWSは、IoTデバイスから取得したデータのクリーニング、保管、分析を行うAWS IoT Analyticsを発表した。顧客はこのサービスで分析チャネルを定義し、保管したいデータを選択する。さらに、取り込んだデータについて、エンリッチメントや変換を行うようにも設定できる。
最後に紹介する新サービス、Greengrass ML Inferenceでは、クラウドで機械学習モデルの構築と訓練をしてから、そのモデルをGreengrassのコンソール経由でエッジに送ることができる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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