大和ハウス工業は11月22日、「Googleアシスタント」搭載のスマートスピーカ「Google Home」とイッツ・コミュニケーションズの「インテリジェントホーム」を組み合わせたスマートハウス「Diawa Connect(ダイワコネクト)」プロジェクトを開始したと発表した。東京渋谷区の「渋谷展示場」、大阪府吹田市の「ジーヴォΣグランデ展示場」の2カ所で実証実験を行う。
一般公開は11月23日。2017年中に10カ所の体験展示場を設置し、2018年1月に販売を開始する。料金はGoogle Home、インテリジェントホームのコントローラやセンサ、IPカメラなどのデバイスに、2年間の使用料を含み18万円前後を予定。3年目以降の料金体系は、現在検討中としている。
Diawa Connectは、インテリジェントホームのコントローラを介することで、Google Homeに話しかけると、テレビや照明のオン、オフ、カーテンの開け閉めなどの音声コントロールでできるというもの。「朝の準備お願い」で、カーテンが開き、照明が点灯、気象情報やニュースを音声で読み上げるなど、複数の操作を連動できるほか、GPSで家からの距離を把握して、帰宅前から自動でエアコン、照明の一部を点灯するなどの操作が可能だ。
大和ハウス工業では、1996年にコネクテッドホーム(当時の呼称はIT住宅)の研究を開始。遠隔による鍵の開け閉めや照明、エアコンの操作ができる実験住宅の建設や、尿糖センサや血圧センサを組み込んだトイレを自宅のPCと連結することで、健康管理ができる「インテリジェンストイレ」、HEMSと太陽光発電システムを搭載したスマートハウス「スマ・エコ オリジナル」など、IoT化に取り組んできた。
今回のDiawa Connectは、複数の機器をつなげ、AIを活用して得たデータから新たなサービスの提供までを見据えて展開するもの。「高齢者世帯の増加」「共働き夫婦の家事効率化」「自然災害」など、国内の住環境における課題解決を目指す。
大和ハウス工業住宅担当取締役常務執行役員の大友浩嗣氏は「コネクテッドハウスを推進する上で、企業アライアンスは欠かせない。その最初のパートナーがGoogle。AI音声インターフェースをいち早く国内で展開している点、スマートフォンなどで培われた日本語認識技術力、周辺サービスとの連携のしやすさなどから採用させていただいた」と理由を話した。
ただし「Amazon Echo」などのスマートスピーカについても検討は進めており、「今回はあくまでも第1弾。今後はあらゆるアライアンスを考えている」(大和ハウス工業総合技術研究所所長の取締役常務執行役員有吉善則氏)という。
大和ハウス工業では、住宅、不動産や電機、IT、自動車、食品などさまざまな業種の企業による連合「コネクティッドホーム アライアンス」に参加しているが、Daiwa Connectは「独自に取り組んでいるもの」(大友氏)としている。今後は、搭載率50%以上を目指し、コネクテッドホームの国内ナンバーワンのポジションを獲得していく構えだ。
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