Appleは、スマートスピーカにそれほど興味を抱いてはいないようだ。
3年近くの年月を経てようやくAmazonの「Echo」や「Google Home」に対抗するスピーカを発表したにもかかわらず、同社は先週、「HomePod」というこの新製品の発売を2018年に延期することを明らかにした。
Bloombergは米国時間11月21日、349ドルのHomePodのこの数年間の経緯を紹介する記事を掲載した。匿名情報筋らの話に基づくその記事によると、HomePodは、「Mac」の複数のオーディオエンジニアによるサイドプロジェクトだったもので、その開発は2012年に既に始まっていたという。
Appleのそのチームは、2014年終盤のEcho発売に不意を突かれる形となったが、その製品の開発を続行することにした。その開発では、Appleの「Siri」やAmazonの「Alexa」のようなスマートアシスタントを搭載するものというよりは、ハイエンドのオーディオ製品を目指していた。
しかしBloombergの記事によると、そのプロジェクトは中止と再開を数回繰り返したという。Appleが2017年まで独自のスマートスピーカを発表しなかった理由がそこにあるのかもしれない。
Appleにコメントを求めたが、直ちに回答は得られなかった。
AppleはHomePodによって、急速に成長するスマートスピーカ市場に参入し、Apple製品を使い続けるさらなる理由を同社顧客に与えることができるかもしれない。また、HomePodによって、「iPhone」以外の製品に収益源を多角化させることができるかもしれない。爆発的な人気を誇るiPhoneは、現時点で同社売上高の3分の2を占めている。
現在のところ、Appleは、HomePodを「AirPods」のようなアクセサリとしてしか位置付けておらず、そのアプリはiPhoneを介して実行することになるので、できる処理は限られる可能性があるとBloombergは報じている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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