Qualcommは、Broadcomによる買収提案を拒否した。
携帯端末用チップやプロセッサのメーカーとして世界最大の規模を誇るQualcommの取締役会は米国時間11月13日、Broadcomが一方的に提示してきた大型買収案を満場一致で否決した。Broadcomは、ケーブルモデムやセットトップボックス、デジタルビデオレコーダーなどさまざまな製品用のチップを製造している。
「Broadcomによる提案は、モバイルテクノロジ業界における当社の主導的地位や将来の成長見通しを鑑みて、Qualcommを著しく過小評価している」とQualcommの会長兼取締役会議長を務めるPaul Jacobs氏は声明で述べた。Qualcommはさらに、この買収を進めても規制当局の承認が得られるかどうかも極めて不透明だとした。
Broadcomは、引き続き買収成立に向けて尽力する姿勢だ。
「われわれの提案が、Qualcommの株主にとって最も魅力的で価値の高い選択肢であると今でも信じており、株主らの反応に励まされている」とBroadcomの最高経営責任者(CEO)を務めるHock Tan氏は声明で述べた。「当社の提案について、Qualcommは当社と対話すべきだという意見を多くの人が表明している」(同氏)
成立すれば、2001年のAOLによるTime Warner買収を上回る、テクノロジ業界で史上最大規模の買収となる。買収後の企業は、Intelとサムスンに続いて世界第3位の規模を誇る半導体メーカーとなる見込みだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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