テスティーの「現役JKのぞき見調査Vol.1」(2017年8月)によると、おじさんが使いそうな顔文字や文章を真似してLINEを送り合う「おじさんLINEごっこ」の認知度は26.1%だった。相手に「ちゃん」付けをしたり、顔文字を多用したりするなどの文面が多く、そのようなものがおじさんぽさと受け取られていることが分かった。TwitterやInstagramなどで話しかけられたときの体験が反映されたものだろう。
ある女子高生は、「無理して私たちに合わせている感じで痛々しい。若作りしているというか、媚びてる感じが嫌」と言っていた。親しくなろうと無理やり高校生に合わせているのが拒否されてしまう点だろう。なお、女子高生が「おじさん」と思う年齢は、同調査によると「平均39.6才」だという。
女子中高生が配信している動画などを見ると、中年男性と思われるコメントが殺到している。多くの中年男性が配信者である女子中高生の気持ちを惹こうとしてちやほやしており、その女子高生はやはり「気持ち悪い」と一刀両断していた。
一方で、「父親はそういう言い方をしないため、おじさんLINEとは違う」という。彼女はFacebookのアカウントも作り、Facebook上で父親の周囲の人たちと交流があるようだ。「Facebookで進路の相談に乗ってもらったこともある」。
トーキョー女子映画部の2017年10月の調査によると、「カッコ良いおじさんとただのおじさんの違いは、一番どこに現れると思うか」という質問に対して、もっとも多かったのは「身だしなみや清潔感」だったが、次点は「会話内容、話し方」(22.3%)だった。「おじさんLINE」と揶揄されているのは、この後者の部分だ。
インターネット上では、「女子中学生」「10代の女の子」というだけでアプローチしてくる層もいる。しかし、そうではなく大人として振る舞っている成人男性には彼女たちは特に嫌悪感を持たないようだ。
インターネット上にはさまざまな人がいる。若い女性というだけで近づいてくる危険な人物もいるので、十分に警戒すべきだろう。しかし、実際はそのような大人はごく一部。保護者は、子どもにロールモデルとなるような大人と会わせたり、交流させたりする機会を見つけてあげることも大切だろう。
高橋暁子
ITジャーナリスト。書籍、雑誌、Webメディア等の記事の執筆、企業等のコンサルタント、講演、セミナー等を手がける。SNS等のウェブサービスや、情報リテラシー教育について詳しい。
元小学校教員。
『スマホ×ソーシャルで儲かる会社に変わる本』『Facebook×Twitterで儲かる会社に変わる本』(共に日本実業出版社)他著書多数。
近著は『ソーシャルメディア中毒 つながりに溺れる人たち』(幻冬舎)。
ブログ:http://akiakatsuki.hatenablog.com/
Twitter:@akiakatsuki
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