Facebookの最高経営責任者(CEO)Mark Zuckerberg氏は米国時間10月27日、政治広告の透明性向上を目的とした新しい規則を発表した。Facebookは、2016年の米大統領選に干渉するための道具としてロシアに利用されたとして批判を浴びている。
予定されている変更の1つに、Facebookで展開された米連邦選挙に関連する広告のアーカイブを作成するというものがある。これには、政治広告の広告主が各広告に支出した額、広告のインプレッション数、広告がリーチしたオーディエンスに関する統計情報が含まれる予定だ。このアーカイブによって、Facebookで配信される偽情報を防止するための対策が十分ではないとする苦情に対処する狙いがある。
さらにFacebookは米CNETに対し、このデータベースに米国の州選挙や地方選挙に関連する広告を含めることにも、積極的に取り組んでいると述べた。2018年11月の中間選挙までに、このデータベースが稼働する見込みだ。
Facebookがこの新たな広告規則を最初に発表した後、政治広告に関する透明性の向上を求める法案を作成したTodd Kaminsky上院議員は、その変更が十分ではないと述べていた。
Kaminsky氏は声明で、「Facebookのポリシー変更が州選挙や地方選挙に影響を与えないことに失望している」としていた。「悪質で虚偽、そして匿名の選挙広告の被害者として、有権者は受け取ったメッセージを適切に評価できるよう、誰が自分をターゲットにしているのかを知る権利があると私は認識している」(Kaminsky氏)
Kaminsky上院議員が10月に入って初めて法案を発表した際、Facebookの広報担当者は、「当社はあらゆる合理的な提案を進んで検討していく」と述べていた。Kaminsky氏は、Facebookが州選挙や地方選挙に関連する広告を含めると決定したことについて、現時点でコメントに応じていない。
このほかFacebookは、選挙関連の広告に「Paid for by」というラベルを付加し、ユーザーがそれをタップして詳細情報を確認できるようにするという。Zuckerberg氏は、Facebookの広告確認チームを「数千人規模」で増員するとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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