VR作成・配信ツール「InstaVR」を提供するInstaVRは10月17日、VR体験者の視界を複数人で同時視聴し、離れた場所であってもリアルタイムに接客ができる「遠隔VR接客機能」の提供を開始したと発表した。
InstaVRは、360度(全天球)画像・動画を使い、プログラミングなしにVRコンテンツを作成できるツール。ウェブのほか、iOSやAndroid端末、Gear VR、HTC VIVE、Google Daydreamなど幅広い端末にワンクリックで配信できることが特徴だ。また、利用者の注視点をヒートマップで分析して、体験を改善できる。
これまで、InstaVR導入企業がヘッドセットを使ってVR体験をしている人の視界を共有する際には、HTC ViveやOculus RiftなどのハイエンドVRヘッドセットを利用し、モニターに体験者の視界を表示していた。そのため、視界を共有する場合は、同室など近い場所にいる必要があったという。
新たに提供を開始した遠隔VR接客機能により、離れた場所からVR体験者の視界の同時視聴が可能になるほか、企業のオペレータがInstaVRのウェブダッシュボードを通じて、体験者のVR体験をリアルタイムに更新できるようになるという。
オペレータと体験者の1対1または、1対多、多対1、多対多の視聴に対応。遠隔VR同時視聴を有効時の体験はサーバに保存されるため、過去の体験者の視界をいつでも再生して振り返ることも可能だという。
活用事例として、たとえば不動産業者や建設業者が、世界中にいる潜在顧客にバーチャルツアーで物件を案内しながら、リアルタイムに顧客の質問に答えることができる。また、企業の研修講師は、同じ部屋にいなくても複数拠点の社員の指導やテストが可能になる。体験内容を後から見直し、視界に何が入っていたかを確認できるため、体験内容や案内の継続的な改善に生かせるとしている。
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