PMBOKに基づく「プロジェクトマネジメント」で、実際にすべきことや求められていることが、これほど分かりやすく説明されている本は見当たらない。「3匹の子ぶた」「桃太郎」「ヘンゼルとグレーテル」「シンデレラ」など、誰もが知っている童話が、プロジェクトマネジメントを理解するのに役立つお話にうまく変貌しているので、状況を想像しやすいのだ。
たとえば、「3匹の子ぶた」では、子ぶたが家を建てる「プロジェクト」に取り組むことになる。子ぶたはプロジェクトメンバー、子ぶたたちの母親はプロジェクトスポンサー。この時点で「なるほど」と思う。3匹の子ぶたたちの家がそれぞれどうなったかは、たいていの人は知っているはずだ。その結末を思い浮かべれば、誰のプロジェクトが失敗に終わり、誰のプロジェクトが成功したかは分かるが、その原因や取り組み方がまた、プロジェクトマネジメントの考えに基づいて細かく明らかにされており、一見難しい用語が、実例を伴って理解しやすくなっている。
プロジェクトマネジメントを任されて、いきなりPMBOKに関する本を読んで挫折した人なら、本書の分かりやすさに軽く感動を覚えるだろう。本格的にPMBOKに取り組む前に、まさに「入門」として読むのに相応しい1冊だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」