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アップルの「ARKit」で作ったアプリが続々登場--広がる期待と現状 - (page 2)

Sean Hollister Scott Stein (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2017年09月01日 07時30分
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検知できるのはテーブルや床だけ


提供:IKEA

 ARKitの秘訣(半ば公然の秘密だが)の1つは、ARKitがテーブルや床、椅子の座部など、平面を検知して、バーチャルな物体が実際にその上に置かれているかのように見せられることにある(はらぺこあおむしなどのキャラクターには、そこから落ちてはいけないことが分かる)。われわれは、それが光沢のある反射する床でもうまく機能することに気付いた。

 しかし、現在のところ、ARKitは丸みのあるソファクッションのような複雑な表面だけでなく、壁のような垂直面さえも検知できない。IKEAのバーチャル布団を部屋に置くことはできるかもしれないが、バーチャルなフラットスクリーンテレビを壁に掛けることはできない。少なくとも、現時点では無理だ。

(現在のところ)利用できるのは背面カメラだけ

 ARKitは、現在サポートされているデバイス(「iPhone 6s」以降)では、背面カメラのみを利用する。前面カメラを使用して「Snapchat」風の高度なARエフェクトを実現したり、前面カメラを使用するハンズフリーARヘッドセット向けにトラッキングを向上したりすることはないのだろうか。Appleは何も明かさないが、それこそが「iPhone 8」のハードウェアの重要機能になるのかもしれない。

AR以外の分野で利用できる可能性も

 Appleの拡張現実が実にうまく成し遂げている優れた機能の1つが、カメラとモーションセンサのデータを使って作る、シームレスな空間認識である。これまで、そうした空間認識を実現するには、もっと高度なAR/VRハードウェアが必要だった。この空間認識はiOS 11のパブリックベータ版で、「マップ」アプリのVR風モードに少しだけ使われている。3Dアプリでも、同様のユースケースが登場するかもしれない。一部のゲームでもこの技術が使われない理由は見当たらない(厳密に言えば、それは「AR」とは言えないのだが)。

figure_4 提供:GIF by Morgan Little/CNET

秘訣はなく、あるのは多くのテストと知識のみ

 Googleが追いつくのに苦労するかもしれない理由が1つある。AppleはiPhoneのカメラと慣性センサの正確なサイズと位置、向きについての緻密な知識を利用して(Googleの「Android」の場合、それらのデータはデバイスによって異なる)、現実世界の何千ものシナリオを記録し、ユーザーのiPhoneやiPadでARを現実的に見せることに成功している。

最新iPhoneに限定する技術的理由は多くない

 実のところ、Appleの最近のプロセッサには、ARKitを機能させるための特別なものは含まれていない。最近のiPhoneの専用画像プロセッサは有用だが、ARKitが比較的新しいiPhoneとiPadに限定されている最大の理由は、それらのデバイスに、開発者がARKitを使って没入的体験を構築するのに十分な威力を発揮できる、より高性能なプロセッサが搭載されていることにある。

デュアルカメラに期待できるメリットは少ない

 デュアルレンズ搭載の「iPhone 7 Plus」は、理論上、より簡単に深度を認識できるが、ARKitに関しては、シングルレンズのiPhoneもPlusモデルと全く同じように動作するように見える。Appleはスケールを重視しており、複数のテクノロジで断片化を引き起こすより、開発者が可能な限り多くのユーザーに対応できるようにしたいと考えているようだ。

ハンズフリーメガネで使うことは可能か

 Appleは、iPhoneを装着したハンズフリーバイザー(例えば、「Mira Prism」)での使用を想定してARKitを設計したわけではなさそうだ。しかし、そうしたユースケースが登場しても、筆者は驚かないだろう。ARKitは柔軟性が高いように思えるし、ARKitの検知機能とハンズフリーのiPhoneバイザーを組み合わせれば、面白いアイデアが生まれるかもしれない。

 iOS 11は2017年秋に登場予定である。Appleは次期iPhoneの発表イベントで、iOS 11についても詳しい情報を明かす可能性が高い。一部報道によると、同イベントは米国時間9月12日に開催される予定だという。

figure_5 「GIPHY World」では現実世界にGIFアニメを重ねた動画を作ってシェアすることができる。
提供:GIF by Morgan Little/CNET

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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