Moffは8月4日、三菱総合研究所、早稲田エルダリーヘルス事業団とIoTを活用した高齢者の自立支援サービス「モフトレ」の提供を開始したと発表した。
モフトレは、3Dモーションを計測できる腕時計型のウェアラブル・センサ「Moff バンド」を利用して、高齢者の運動データをリアルタイムに把握し、体力維持・トレーニングに役立てられる通所介護事業所や居住型施設向けのサービス。
日常生活動作トレーニング(トイレの立ち上がりなど、日常生活に必要な動きの練習)、ロコモ予防トレーニング(筋力をつけ、転びにくい体づくりを目指した手足の曲げ伸ばし運動)、みんなでモフトレ(ゲーミフィケーション要素を取り入れた楽しい集団運動)といった3種類のトレーニングが用意され、対応する合計約20種類のプログラムを収録(プログラム数は随時更新)した。
料金は、初期費用30万円、月額利用料2万円。なお、初期費用には、iPadアプリ「モフトレ」、iPadセルラーモデル1台、LTE月額回線利用料(2年間分)、Moffバンド5本、HDMIケーブル1本(モニターやテレビへの接続用)、HDMI変換アダプタ1本が含まれる。
同社によると、2016年12月に三菱総合研究所とウェアラブルIoTを活用したウェルネス新サービスの事業展開を目的とする業務・資本提携を締結。これに、介護予防プログラムで豊富な実績のある早稲田エルダリーヘルス事業団が加わり、高齢者の自立支援を目指した「モフトレ」の開発を進めていたという。
18カ所で実施した実証実験では、参加した介護事業所の多くから、「利用者の方が楽しんで運動してくれた」「データを視覚化することで運動の効果を実感しやすい」などの評価が得られたとしている。
なお、Moff バンドを使ったトレーニングの結果は、利用者ごとのマイページに自動で記録され、過去の時系列的な履歴の確認が可能。運動結果を数値やグラフで「見える化」することで、日頃の運動の成果をわかりやすく利用者やケアマネジャーに伝えることができる。さらに、この記録は「個別機能訓練加算」など、介護報酬の加算請求時などの参考資料としても活用できるという。
未来投資戦略2017では、「高齢者自立支援に向けた科学的介護の実現」を目指しており、科学的分析に必要なデータ収集の重要性が高まっている。Moffでは、「モフトレ」を通じて蓄積したデータをもとに、科学的な効果の検証や新たなサービス開発に取り組み、高齢者の自立支援に貢献するとしている。
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