CROOZ TRAVELISTは8月7日、国内航空券とホテルの予約サイト「TRAVELIST(トラベリスト) by CROOZ」において、旅行相談ができる「チャット型接客サービス」のベータ版を公開した。チャットで賃貸物件を探せる「ietty」を運営するiettyと提携したことで実現したという。
チャット型接客サービスは、TRAVELISTの公式LINE@(ID:@rsc7276j)を友だちに追加し、チャットで旅行の希望地や日程を書き込むと、その条件に適した航空券やホテル情報を提示してくれる。また。お勧めの観光スポットやレストラン、レンタカーやアクティビティ情報なども相談できるという。これにより「相談したいけれど店舗まで足を運ぶ時間がない」「直近の旅行なので今すぐ相談したい」といったニーズに応えられるようになる。
CROOZは、ファッション通販サイト「SHOPLIST」などに続く、新たな“柱”となる事業を生み出すべく、格安航空券の比較予約サイト「airtown」を運営するトラベルオンラインを4月に完全子会社化し、オンライン航空券販売市場に参入することを発表した。そして8月7日に、社名をトラベルオンラインからCROOZ TRAVELISTへと変更し、サービス名もairtownからTRAVELIST by CROOZへと変え、デザインなども刷新した。
CROOZ TRAVELIST代表取締役社長の福元健之氏は、「我々は後発なので、先行する他社と差別化できるサービスを模索していたところ、偶然iettyのチャットサービスを知り、これは旅行にも使えると考えた」と振り返る。5月末に同社からiettyに打診があり、そこからわずか2カ月で、旅行に特化したチャットサービスを開発したのだという。
チャット型接客サービスは、まずはLINE@を通じて提供し、質問や希望に対してすべて手動で返信する。ユーザーの利用状況を鑑みながら、チャットボットで自動化できる内容を検証するほか、単独アプリでの提供なども検討するとしている。また、将来的には旅中にお勧めのレストランや観光スポットの情報を提供する”旅のコンシェルジュ”のような役割を果たせるようになりたいと話す。
iettyは2017年から、チャットを通じて商品を販売する“会話型コマース”の活用を検討している企業向けに、設計から導入、運用までを支援するサービスを提供している。すでに中古車販売・買取の「ガリバー」を運営するIDOMとの取り組みを始めているほか、家電量販店や人材会社などからも受注を受けているという。CROOZ TRAVELISTとの取り組みでは、iettyが旅行相談のオペレーションを担当する。
ietty取締役COOの内田孝輔氏は、「(サービス開発にあたり)何件も旅行代理店に行ってみたが、すぐにクロージングしようとする担当者も少なくない」と指摘。旅行は賃貸と同様に顧客の意思決定までのリードタイムが長く単価も高いため、顧客接点を維持して徐々にモチベーションを高めることができるチャットとは相性がいいと話す。
また、同社代表取締役社長の小川泰平氏は、iettyにアクセスしたユーザーのデータを蓄積することで、ユーザーに対してどういった行動をとると成約率が上がるかをAIによって分析していると説明。この技術をCROOZ TRAVELISTのチャット接客サービスにも活用することで、たとえば「20代女性に人気の高いエリアと予算」といった、性別や年齢に適した旅行提案も可能になるのではないかと展望を語った。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
NTT Comのオープンイノベーション
「ExTorch」5年間の軌跡
先端分野に挑み続けるセックが語る
チャレンジする企業風土と人材のつくり方
日本のインターステラテクノロジズが挑む
「世界初」の衛星通信ビジネス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
すべての業務を革新する
NPUを搭載したレノボAIパソコンの実力