楽天LIFULL STAY、中国の民泊No.1サイト「途家」と事業提携

 中国の民泊プラットフォーム「途家(トゥージア)」を運営する途家グループと、楽天グループの民泊事業会社である楽天LIFULL STAYは8月2日、業務提携したと発表した。楽天LIFULL STAYが開設予定の民泊サイト「Vacation Stay」(仮称)に掲載する日本の民泊物件を途家に供給する。

左から、途家オンライン情報技術COOの楊昌楽氏、日本途家代表取締役の鈴木智子氏、楽天LIFULL STAY代表取締役の太田宗克氏
左から、途家オンライン情報技術COOの楊昌楽氏、日本途家代表取締役の鈴木智子氏、楽天LIFULL STAY代表取締役の太田宗克氏

 途家は、2011年に設立した中国最大級の民泊プラットフォーム。「tujia.com」を運営し、現在70カ国1100都市で50万件以上の民泊物件が登録されている。2016年に「日本途家株式会社」を設立。現在、シンガポールや韓国、マレーシア、インドネシア、タイなどでも業務を展開している。

 「風景は美しく、グルメも素晴らしい。自然資源も豊富で中国から距離的にも近く、日本は特徴のある国」と、途家オンライン情報技術COOの楊昌楽(ヤン・チャンルー)氏は日本を評する。

 日本は、中国人の海外旅行目的地で香港・マカオ、タイ、韓国に続いて第4位。2020年の東京オリンピック、パラリンピックを控え、今後さらに外国人観光客が増えると予想される。

 日本市場においては「中国人観光客に好まれる物件の獲得」「サポート体制の強化」「ゲスト・ホスト双方に対する良質なサービス提供」などに取り組む方針。途家は、民泊新法の成立、東京オリンピックを控える今こそ絶好のチャンスと捉える。

ビジネスモデル
ビジネスモデル

楽天LIFULL STAY、3社目の事業提携を発表

 楽天LIFULL STAYは、6月の民泊事業参入を発表して以来、7月に米国のHomeAway、台湾のAsiaYo!と立て続けに事業提携を発表。今回の途家は3社目の提携先となり、アジア圏からの集客強化を狙う。

 楽天LIFULL STAYの代表取締役である太田宗克氏は「途家は、中国で非常に強いポジションに位置し、物件保有件数も他社を圧倒している。中国におけるユーザーへの情報発信として非常に期待している」とコメント。2018年の民泊新法施工後に開始するVacation Stayに掲載する国内民泊物件を供給し、サービス認知や集客拡大を目指し、協働してマーケティング活動を実施する計画だ。

 途家では、旅行者、経営者、ホストの「三者のしあわせ」とシェアリングエコノミー+ローカライゼーションといった「+α」を組み合わせた「3+1」戦略を敷く。「単なるツールの提供ではなく、各プレーヤーに対し、ソリューションサービスを展開している。旅行者にはウェブサイトやアプリを通じて多くの物件情報を提供。経営者やホストにも特化した使いやすいサービスを提供することで、誰でも簡単に民泊物件を提供できるようになる」(楊氏)と、同社の特徴を説明する。中国市場では、スマートロックの導入や遠隔地から確認できる電力、水道コントロールシステムの提供など、オフラインでの事業展開も積極的だ。

 2016年における訪日中国人の数は637万人で、訪日外国人2404万人の27%を占める。この数は2020年には1000万人(訪日外国人は4000万人)、2025年には1350万人(同5000万人)まで増加する見通し。途家は、民泊の市場規模も2020年には2000億円、2025年には2500億円まで増加するとみており、中国人向け民泊の市場規模も2020年に500億円、2025年には625億円まで拡大すると予測。日本途家代表取締役の鈴木智子氏は「日本における中国人向け民泊市場は500億円以上の潜在的市場がある。2025年までに訪日中国人の民泊市場シェア50%獲得を目指す」とコメントした。

中長期目標(中国人マーケットシェア)
中長期目標(中国人マーケットシェア)

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