Uberならば、多くのことが容易にあり得る気がする。
同社は、向こう見ずなイメージを、論争絶えないイメージへと転換してみせた。
その状況は6月にピークに達し、力を持つ投資家らは、共同創設者であるTravis Kalanick氏の最高経営責任者(CEO)辞任を迫った。
当然ながら、同氏が完全に姿を消すことはなかった。同氏はまだ、Uberの取締役に就いている。そして今、Recodeによると、Kalanick氏は、自身の後任候補の1人を含む周囲の人々に対し、自分は「Steve Jobsのようになる」と語っているという。
その意味がよく分からない人のために説明すると、AppleのCEOを務めていたSteve Jobs氏は、CEO職から解任された後、新たに設立したNeXTをAppleが買収したことによって1996年にAppleに復帰している。
それは当然ながら、華麗なる復帰だった。あまりにも華麗で、それと同程度の栄光をつかむ自分の姿をKalanick氏が本当に想像しているのかと、首をかしげてしまう。
Uberにコメントを求めたが、直ちに回答は得られなかった。
取締役を一部入れ替え、「Apple Music」を担当していたBozoma Saint John氏を同社初の最高ブランド責任者に迎えたUberだが、明確な方向性は定まっていないようだ。
同社は現在、14人の委員で運営されている。The New York Timesによると、取締役会は意見が分裂しており、一部の役員は、Hewlett Packard EnterpriseのCEOであるMeg Whitman氏の登用に非常に乗り気だという(同氏は先週、これに応じないことを明言した)。
Uberは、米政府と同等の情報漏えい問題も抱えているようだ。また、Kalanick氏が復帰にこぎつけたとしても、どれだけ歓迎されるかは不明である。
Kalanick氏がCEOだった時、セクハラをめぐるUberの大きな問題はピークに達したように思われた。それでも、Kalanick氏がCEOを辞めたときには、同氏の復職を求めて1000人の従業員が嘆願書に署名したとされている。
Kalanick氏の後任候補の立場で考えると、役員の不正行為をなくす方法について何らかの手がかりが得られないのであれば、なぜその職を引き受けたいと思うだろうか。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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