隅田川花火大会実行委員会とSpecteeは7月21日、7月29日開催予定の「第40回 隅田川花火大会」において、AIを用いた画像解析技術および自然言語解析技術を活用し、花火大会周辺の事故、トラブル、交通、気象などSNSに投稿された情報をリアルタイムに抽出し、花火大会の警備に役立てる取り組みで協力すると発表した。
花火大会は地域を代表するイベントとして多くの観衆を集めているが、短時間に極端に多くの人が集まるため、交通渋滞や駅の混雑、喧嘩、ゴミの散乱などさまざまな問題が発生し、警備コストの負担が重くなっている。また、テロなどの大規模な事件が各国で発生するなど、観客の安全を確保する取り組みが重要視されているとSpecteeでは指摘している。
今回の取り組みは、SNSに投稿される情報をリアルタイムに収集し、報道機関向けに配信するサービス「Spectee」の技術を活用。警備の隙間を埋める手段を模索していた隅田川花火大会実行委員会との目的が合致した。なお、AIを活用してSNSの情報を花火大会の警備に利用するのは全国で初めての試みだという。
Specteeは、今回の取り組みを踏まえ、全国の花火大会や音楽フェスなどの各種イベント、地方自治体の防災部門などへ提案を進める予定。また、隅田川花火大会実行委員会では、今回のSNSデータを用い、大会周辺における来訪者の人の流れや警備上の問題点の解析などに活用する方法を模索し、より安全な大会運営に生かすとしている。
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