Appleは6月5日に行われたWWDC 2017の基調講演で、秋にリリース予定のiOS 11を披露した。iOS 11のリリースに合わせて予定されているのが、iPadで動作するプログラミング学習アプリ「Swift Playgournds」のバージョンアップだ。
AppleはWWDC 2017開催に先駆け、Swift Playgrounds 1.5をリリースした。このバージョンでは、SwiftコードをiPadが面内で動作させるだけでなく、Swiftを使って、ロボットやドローンなどのプログラミングを行い、動作できる機能を備えたアップデートだった。
たとえばSwift Playgrounds 1.5でサポートするロボットに、スフィロの「SPRK+」がある。
モータやセンサ、Bluetoothモジュールを内蔵する球状のロボットで、専用のアプリでお絵かき、ブロック、JavaScriptの3種類の方法で、その動きやライトの色などをプログラムできる。Swift Playgrounds 1.5では、このSPRK+を、Swiftコードで動作させることができるようになるのだ。
その他にもParrotのドローンや、レゴのマインドストームなどが、Swiftコードによって制御可能になる。画面の中のコードやアニメーションだけでなく、実際のロボットなどの動作をコントロールした方が、興味を持ちやすかったり、コードと動作の関係性をイメージしやすいため、多くのプログラミングの入門のカリキュラムにロボットが取りれられている。
そのため、Swiftがこうしたロボットのコントロールに対応することは、プログラミングの教材として大きく進化したことを意味しているのだ。
Swift Playgrounds 1.5のアップデートは、本来であれば、WWDCの基調講演で触れても良いような大きな話題だったが、各種OSに加えてiPad Pro、iMacシリーズ、MacBookシリーズと、この発表を含める時間的な余裕がなかった、ということだろう。
もしSwift Playgrounds 1.5が基調講演の発表に含まれていたとしたら、iOS 11に対応するSwift Playgrounds 2を披露していただろうし、おそらく開発者から大きな喝采を浴びるアップデートになっていただろう。
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