NECパーソナルコンピュータ、キュレーションズは7月19日、IoTオープンイノベーションプラットフォーム「plusbenlly(プラスベンリー)」のベータ版を一般公開したと発表した。
「plusbenlly(プラスベンリー)」は、コンシューマー向けサービスを提供する業者に対する「BaaS(Backend as a service)」だ。クラウド経由でIoT家電やウエアラブルデバイス、SNS、天気といった情報を連携させ、データをやり取りさせることで、インターネットサービスやデバイスに新たな価値を生み出すことができるとしている。
plusbenllyを経由することにより、コンシューマー向け業者は共通のインターフェースでAPIなどを連携できるようになる。
NECパーソナルコンピュータ 代表取締役 執行役員社長の留目真伸氏は、「まだ本当のIoT体験と呼べるものがない。すべてがインターネットにつながり、そこから新たなサービスやビジネスが生まれ、これまで解決できなかった課題が解決されていく。そうなるべきなのに現状はなっていない」と語る。
「その障害となっているのは、各業界が縦割りであることではないか」とし、「業界を越えてデータを流通させることにより、新たなサービスや事業を生み出したい」とplusbenllyへの期待を述べた。
また留目氏は、PCメーカーである同社がなぜIoTビジネスを始めるのかについての問いかけに対し、「パソコンはコンピューティングをパーソナルにしたもの。垂直型のビジネスでは需要が生まれない。データが連携していくことで新しいサービスが生まれれば、コンピューティングが使われる。最終的にはわれわれのビジネスにつながっていく」と事業展望を示した。
plusbenllyには50社を超える企業や団体が参画を予定している。積水ハウスと大和リビングマネジメントについては、すでに実証実験の準備を進めている。7月時点で連携済みの「コネクテッドパートナー」は、活動量計を提供するFitbitの「Fitbit」やAppleの「ヘルスケア」など25社35種。
8月以降はオムロンヘルスケアの「OMRON connect」、Tsumugの「スマートロック」、LINEの「LINE」など。「テクノロジーパートナー」12社と「コミュニティパートナー」6社が賛同している。ベータ版の利用は無償。正式版は2017年中のリリースを予定している。
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