NTTドコモは7月18日、AIを効率的に開発できる「AI開発基盤」を実用化したと発表した。この基盤を活用することで、さまざまな法人企業のビジネスに合わせたAIを短期間で開発できるようになるとしている。
この基盤では、複数台の開発サーバを自動で一括管理・制御することで、短期間で精度の高いAIを開発できるという。事前に学習条件や学習データなどを登録することで、各開発サーバの稼働状況を判断し、学習処理を実行する。複数の学習条件のAIを同時に開発できるほか、画像解析AI、言語解析AIなど異なる種類のAIも同時に開発可能。
同社では、従来のAI開発は高精度なAIを実現するために、開発者が学習条件を変えながら繰り返しAIを開発する必要があり、開発時間が長くなる要因となっていたと説明。今回実用化した基盤は、複数の学習条件のAIを同時に学習できるため、高精度なAIの開発時間の削減が見込まれるとしている。
この基盤を用いて開発したAIの実用化例として、ファッション、料理、観光名所など1600種類以上の画像を学習させた画像解析AIを、docomo Developer supportで公開している。また、画像解析AIを用いたAPIを活用し、SNSの投稿写真に何が写っているのかをAIが識別。自社・他社の商品やサービスの消費動向やSNS上のトレンドを可視化するサービスを、ジャパン・カレントが同基盤を活用して開発している。
今後は、より開発時間を短縮するために、開発サーバの台数を増やしていくほか、AIのメニューとして現在公開している画像解析AIのほか、位置情報解析AIや言語解析AIなど、NTTグループのAI「corevo」を構成するAIを開発する予定。
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