そして、奇妙なことに、解決策の幾つかは両者で同じだ。
Microsoftが膨張して混沌化した「コントロールパネル」の対処法として採用したのが、「設定」をユーザーがすぐにアクセスしたい基本タスクの新しい受け皿にすることだったのと同様に、Appleは「設定」があふれたとき、ユーザーが頻繁に使う機能をコントロールセンターに置いた。
そして、混乱したユーザーインターフェースの解決策が根本的な問題の修正ではなく、さらに多くのユーザーインターフェースを追加することになっている時というのは、企業がユーザーインターフェースの問題解決をあきらめた時なのだ。
誤解しないで欲しいのだが、Appleがコントロールセンターに加えた変更はすべて歓迎できる。だが、「設定」は依然として混乱しているし、コントロールセンターにはまだかなり改善の余地がある。正直に言って、iOS 11パブリックベータのコントロールセンターは、iOS 10で提供されるべきだった。だが、何らかの理由でAppleがこの機能を改善するのに1年かかった。
iOS 11ベータ版はまだバグが多く、正式版公開までに数カ月ある。これからかなりの改善が期待できるので、今は最終判断は控えたい。だが、これまでの経験から言えるのは、9月の公式版リリースが迫っているこの段階では、Appleはバグ修正と性能の最適化に集中しているだろうということだ。ユーザーインターフェースについては、今見ているものがほぼ正式版に近いだろう。
結論。もしあなたがAppleファンで、Microsoftの長年の失敗の数々を笑ってきたのであれば、大きな屈辱に耐える時が来た。なぜなら、iOS 11は中年の危機を迎えているのだから。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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