優れた革新的な取り組みがないかとクラウドファンディングサービスをウォッチしていると、ときおり本気度を計りかねるキャンペーンに出会う。今回「Kickstarter」で見つけたあるUSBメモリのキャンペーンも冗談と思って記事化を見送りかけたが、もしかしたら高いセキュリティを備えているかもしれないと思い直し、紹介することにした。
そのUSBメモリとは、フロッピーディスクの形をした「Floppy Memory」。フロッピーディスクを模した偽物でなく、容量1.44MバイトのIBM製3.5インチの2HDフロッピーディスクと同じ部品を使っている。磁性体シートの保護用シャッターをスライドさせるとUSBコネクタが現れるギミックも魅力的。
フロッピーディスクなど、最近の若者は見たことがないどころか、存在を知らないことも多いだろう。そして、フロッピーディスクを読むのに必要なドライブ(FDD)も珍しい存在になった。
仮に机の上に放置されていても、「フロッピーなんて読む手段がない」と思ってしまう。つまり、機密性の高いデータをFloppy Memoryに保存しておけば、カジュアルな情報窃盗を未然に防げるのだ。
見た目は古臭い3.5インチのフロッピーディスクだが、USB 3.0に対応。データの読み出し速度は毎秒45Mバイトから90Mバイト、書き込み速度は毎秒25Mバイトから40Mバイト。メモリ容量は、当初32ギガバイトのモデルを用意し、その後64ギガバイトのモデルを提供する計画。
Kickstarterでの支援受付期間は日本時間9月11日まで。目標金額の1万5000オーストラリアドルに対し、記事執筆時点(日本時間7月13日14時30分)で集めた資金はまだ275オーストラリアドル。キャンペーン期間はあと59日ある。
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