Googleが「Google Chrome 61」のリリースをもって、中国の認証局(CA)であるWoSignとその子会社StartComが発行するデジタル証明書への信頼を取り消すと警告している。
「Google Chrome」のセキュリティエンジニアDevon O'Brien氏による「Google Groups」への投稿によると、「CAに期待される高い水準を維持していない」とする「数件の事例」に両社が関与していたため、ChromeはすでにWoSignおよびStartComへの信頼を段階的に取り消しつつあり、現在は2016年10月21日以前に発行された証明書のみ信頼しているという。
Googleはさらに今後数カ月以内には、両社が発行するすべての証明書に対して完全に信頼を取り消す意向だ。
Chrome開発チームはすでに、Alexaの上位100万サイトに基づくホスト名のホワイトリストに従って信頼対象を限定しており、このリストはChromeがリリースを重ねるごとに絞り込まれている。
そしてChrome 61が正式リリースされる際には、WoSignとStartComによる既存のルート証明書、および両社が発行したすべての証明書への信頼が完全に取り消される。
「Chrome 61以降、ホワイトリストは削除され、WoSignとStartComの既存のルート証明書とすべての発行済み証明書への信頼が完全に取り消される」とO'Brien氏は述べている。「StartComまたはWoSign発行の証明書を今も利用しているサイトは、Chromeユーザーの混乱を最小限にするため、緊急にこれら証明書の差し替えを検討すべきだ」
Mozillaもまた、2017年1月にリリースした「Firefox 51」以降、WoSignとStartComが署名した新規の証明書を信頼しない意向を明らかにしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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