Waymoは、Uberとの訴訟における態度を軟化させる様子を見せたわけではないが、同社に対する訴えの一部を取り下げ、訴訟の範囲を縮小した。
Waymoが、Uberに対する特許侵害の訴え4件のうちの3件を取り下げたとBloombergが報じている。同社は、訴訟の範囲を縮小して、争点を特許侵害ではなく企業秘密の盗用に絞るよう裁判所に求められていた。
Waymoの広報担当者は電子メールによる声明で、「今回規定された取り下げとはまったく関係のない、Uberの現行世代のデバイスに対する特許侵害の訴えと、企業秘密に関する訴えは続行する。裁判に期待している」と述べている。
この訴訟で特許侵害の対象となっているのは、Uberの「Spider」プログラムだ。車両の周囲にある障害物の検出に使用されるこのライダー(LiDAR)システムは、盗んだ企業秘密に基づいて開発されているとして訴えられていた。UberはSpiderをもう使用していないと主張しているが、Waymoの事業に詳しいある人物によると、再度使用されることがあれば、同社は追加で特許侵害を訴えるつもりだという。
Uberは、Waymoが訴えを取り下げたことには別の意味があると考えている。Uberの広報担当者であるChelsea Kohler氏は電子メールによる声明で、「Waymoが特許に関する訴えの4件のうちの3件を取り下げたのは、同社が大げさに主張してみたものの内容が伴わないことを示すさらなる兆候だ」と述べた。「Uberに渡ったとされる1万4000件のファイルのいずれについても何の証拠も発見できなかったばかりか、今度はUberのLiDAR設計が実際には同社のものとは全く異なることを認めている。この動かぬ事実を前にWaymoは、事実無根の陰謀説を流し続けるという作戦に出て、本質ではなく騒動に世間の目を向けさせることに全力を挙げている」(Kohler氏)
この問題は、Waymoの元従業員であるAnthony Levandowski氏が離職してUberに移る前に、約1万4000件の機密ファイルをダウンロードしたとして、WaymoがUberを告訴したことに端を発する。Levandowski氏が訴訟に関連するプロジェクトに従事することを裁判所が禁止したことを受けて、Uberは5月にLevandowski氏を解雇した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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