パナソニック、ロフトワーク、カフェ・カンパニーの3社は7月7日、東京・渋谷に起業家を支援するアクセラレーションプログラム「GARAGE Project」のワークスペースを含む「100BANCH」(東京都渋谷区渋谷3-27-1)をオープンした。カフェやイベントスペースも設け、これから100年を面白くする100のプロジェクトを生み出す。
GARAGE Projectは、起業家、渋谷区長、メディアアーティストなど21人から構成するメンターが採択したプロジェクトのためのワークスペース。各プロジェクトチームがこの場を拠点に活動ができ、一般向けにも開放。訪れる人々と交流しながらプロジェクトを発展していく。
プロジェクトはウェブサイトで募集しており、スタート時点では、4月12日から5月12日までの1カ月間の募集期間で集まった68件の中から13プロジェクトをメンターが採択。内容は、ロボットや翻訳機からクラウドソーシング、コワーキングスペース、水耕栽培などさまざま。メンターも渋谷区長の長谷部健氏、Cerevo代表取締役の岩佐琢磨氏、カフェ・カンパニー代表取締役社長の楠本修二郎氏、メディアアーティストの落合陽一氏など、ジャンルもキャリアも多岐にわたる人たちが名を連ねる。
1プロジェクトに対し最大3カ月をめどにしており、メンターが延長を希望すれば、そのまま続けることも可能。「プロジェクトは、量産できればいいというものもあれば、サービス業かもしれないし、成果物を縛るつもりはない。臨機応変に見ていきたい」(パナソニック コーポレート戦略本部経営企画部長の村瀬恭通氏)とする。
実施期間中、各プロジェクトメンバーはワークスペースを無料で使用でき、メンターへの費用なども不要だ。
100BANCHは、1階にカフェ(2017年秋オープン予定)、2階にワークスペース、3階にイベントスペースなどを設けた3フロア構成。築41年の倉庫だった建物を、建築家の長坂常氏の空間デザインにより、リノベーションした。
構想は、パナソニックが2018年に創業100周年を迎えることを機にスタート。創業当時23歳だったというパナソニックの松下幸之助氏の年齢を受け、若い世代に、次の100年につながる新しい価値の創造に取り組むための施設と位置づける。
行政と民間が未来に向かったまちづくりをしており、若者が多く、クリエーターが多く集まる場所、独特の面白さを持っている街などの理由から、渋谷を選んだという。
今後は、2年間で100のプロジェクトを展開していく予定。秋には無料のペーパーマガジンを立ち上げ、企業や学校、クリエイティブ施設などに配布するほか、FacebookやInstagramを通して、日々の情報を発信していく。
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