テニスのウィンブルドン選手権が英ロンドンで開幕した。IBM ResearchとiXチームは、広範囲に活用される同社の人工知能(AI)プラットフォーム「Watson」の「Cognitive Highlights」技術を利用して、試合のハイライトとなる場面や音声をキュレーションし、動画を作成する。その動画は、ウィンブルドンのデジタルチャネルで視聴できる。
このAIプラットフォームはファンの歓声、選手の動き、試合のデータなどを分析して自動的にハイライトを選定し、動画を作成する。オールイングランド・ローンテニス・アンド・クローケー・クラブで2週間にわたって開催されるウィンブルドン選手権は、現地時間7月3日に開幕した。
IBMは、今回新たに作成するウィンブルドンのハイライト動画に先立ち、約3カ月前にゴルフのメジャー選手権の1つであるマスターズで実験を行っている。AIを活用して、プロゴルファーであるSergio Garcia選手の劇的な勝利をまとめたハイライト動画がビデオ、音声、テキストから作成され、制作チームに送られた。制作者らはこれをすばやく編集し、インタラクティブなダッシュボードに追加した。
ウィンブルドンでは、この処理によって名場面を選別する編集者や制作者の貴重な時間が節約されることになると、IBMのトーマス・J・ワトソン研究所でマルチメディアマネージャーを務めるJohn Smith氏は述べた。
「ゴルフでは、あちこちのホールでさまざまな動きがあるが、テニスでも同様に、センターコート以外でも多数のプレーが行われる」と同氏は述べ、「ファンがこれまでにない方法でテニスを観戦できるようにしたい」とした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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