米レッドランズ大学のInstitute for Spatial Economic Analysis(ISEA)は、人工知能(AI)などの技術によって今後20年間で人間の仕事がどの程度自動化されるか予測し、その結果を公表した。それによると、自動化されて職を失う人の割合は、人種や性別、年齢、学歴で大きく異なり、ヒスパニック系、アフリカ系、若者、女性が影響を受けやすいという。
人種別にみると、全職業に対して各人種の人が占める割合は、白人が78.8%、ヒスパニック系が16.7%、アフリカ系が11.9%、アジア系が6.1%。そして、今後20年のあいだに職が自動化される人の割合は、白人が49%であるのに対し、ヒスパニック系が61.4%、アフリカ系が55.2%と高い。逆に、アジア系は43.4%で白人よりやや低い見通し。
性別では、自動化の割合は男性が50.4%、女性が48.7%で大差ない。ところが、自動化される見通しが95%以上という職業に限って自動化率を比較すると、男性5.8%、女性13.4%。女性の受ける影響は男性の2倍以上も高く、その差が歴然となる。
年代別だと、若いほど自動化の対象となる比率が高い。具体的には、16歳から19歳は75.5%、20歳から24歳は63.2%という自動化率で、25歳以上は45%から49%の範囲に収まっている。
学歴による影響は顕著だ。自動化される割合は、例えば高卒未満が74.6%、高卒が70.4%と高い一方、大卒(学士号取得)が42%、大学院前期課程修了(修士号取得)が25.4%で、さらに博士号を取得していると13%まで下がる。
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