さくら少額短期保険は6月26日、同社が提供している「モバイル保険」のユーザーに対し、全国の提携修理店において、その場でキャッシュレス(現金不要)に修理が受けられる「キャッシュレスリペア」サービスを開始すると発表した。
モバイル保険キャッシュレスリペアでは、登録してあるiPhoneの「画面割れ修理」が補償対象。今後は、他の部位、他の端末にも修理対象を拡大する予定だ。
同社によると、提携している修理店(リペアパートナー)は、総務省登録修理業者もしくは、メーカー正規修理店に限定。具体的には、「iCrached Store」「Sma-cle メガネスーパー」「リンゴ屋」など29店舗で展開しており、順次対応する店舗を増やすという。
保険金申請書類については、修理店とさくら少額短期保険が直接やり取りを行うため、書類提出や複雑な手続きは不要だ。
また、同保険サービスのユーザーは、マイページから最寄りのリペアパートナーを検索して予約可能。修理後に、修理店の評価を投稿できるようにもなっている。
モバイル保険(月額700円)は、通信事業者を問わずスマホ・PC・タブレットなどモバイル機器の修理代を補償する人に紐付く保険で、2016年5月12日に提供を開始した。
モバイル機器の故障や破損時の修理費用だけでなく、盗難や水没で修理できない場合の損害も含めて年間最大10万円まで補償する。なお、端末1台ごとに補償するのではなく、モバイル機器を個人に紐付けられているため、最大3台まで補償可能。一度契約すると、ユーザーが端末を買い換えたり買い足したりした場合も、そのまま継続して補償が受けられる。
また、メーカーや通信キャリアの補償プランは第三者が修理したものは対象外となり、修理費用を全額負担しなければならないことも多々あるが、同保険では正規修理店で修理した場合だけでなく、正規修理店以外の修理業者(登録修理業者など)に依頼したものも補償の対象とし、中古スマホやSIMフリー端末を利用しているユーザーも補償を受けることができる。
同社によると、スマートフォンの急速な普及に伴い、従来はメーカーや各キャリアに依頼することが一般的だったスマートフォンの修理も、最近では正規修理店以外の修理店を利用するユーザーが増えているという。
一方で、正規修理店以外の修理業者が修理したスマートフォンが電波法で規定している技術基準に適合するかどうか不明確になるなどの点が懸念されている。そこで総務省は、登録の基準に適合する修理を行う修理業者が総務大臣の登録を受けることを可能とする「登録修理業者制度」(2015年4月1日より施行)を導入。これにより、メーカー以外の修理業者に依頼することもユーザーの選択肢の1つとして捉えられるようになった。
この「登録修理業者」として、現在では大手リサイクルメーカーや海外の修理事業者も続々と参入している。そこでモバイル保険では、今後の需要を踏まえユーザー利便性を高めるために、登録修理業者のネットワークを構築。提携している修理店を利用すると、その場でキャッシュレス&品質の高い修理が受けられるシステムを確立するに至ったという。
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