LINEは6月15日、同社が1年に一度開催する大規模カンファレンス「LINE CONFERENCE 2017」にて、音声AIプラットフォーム「Clova」を搭載したスマートスピーカ「WAVE」の価格と発売時期を発表した。
発売は2017年秋ごろを予定しており、価格は1万5000円(税別)。また、いち早く提供すべく一部機能に限定した先行体験版を2017年夏ごろに発売予定。こちらは1万円(税別)と安価だが、正式版の提供と合わせてアップデートを実施。正式版と同様の機能が利用できるという。
WAVEは、同社のAIプラットフォーム「Clova」を搭載したスマートスピーカ。Amazonの「Echo」やAppleの「HomePod」、Googleの「Google Home」などのスマートスピーカと同様、「Clova」と話かけると音声でコミュニケーションでき、「LINEニュース」と連携したニュース・天気情報のほか、EC、カレンダー、翻訳などのサービスが利用できる。また、赤外線コントローラに対応する家電のオンオフも音声で操作可能。世界の約2000メーカーに対応する。LINE取締役CSMOの舛田淳氏は「これからは、テレビのリモコンを探さなくてもClovaに『テレビを消して』と呼ぶだけでテレビのオンオフが可能になる」と述べた。
WAVEは、プロセッサにクアルコムのクアッドコアCPU「APQ8009」を搭載。Conexantの4マイク用プロセッサを搭載することで、5メートル離れた場所からでも声を聞き取ることができるという。また、2.5インチの20Wウーファーと1インチ5Wのツィーターを2つ搭載しており、舛田氏は「音質にこだわった」とアピールした。WAVEでは、その音質を生かし、「LINE MUSIC」が提供する4000万の楽曲を再生可能。プレイリストやランキング、その時の雰囲気やユーザーの好みに合った楽曲をレコメンドしてくれるという。
LINEとも連携し、新着トークの通知や内容の読み上げ、トークの返信もすべて音声でコントロールできる。また、LINE内外のサービスと連携し、今回新たに発表された「LINEショッピング」やフードデリバリー、チャットボットプラットフォームとも連携するという。
WAVE以外にも、LINEのキャラクターをモチーフにしたClova搭載のスマートスピーカ「CHAMP」を発表。WAVEよりもカジュアルで手軽に持ち運ぶことができるという。また、ディスプレイを搭載した「FACE」も引き続き開発を続けているようだ。LINE以外のデバイスでは、ソニーモバイルコミュイニケーションズがMobile World Congress 2017で発表した、ハンズフリーで新しい音声コミュニケーションを提案するスマートヘッドセット「Xperia Ear Open-style」とも連携を検討しているという。
また、ヤマハとも提携。同社が持つ歌声合成技術「VOCALOID」と「Clova」とを連携させ、AIによる新たな楽曲創作について共同開発すると発表した。あわせて、ヤマハが今後展開する新商品・サービスへの導入も検討するという。
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