バンダイナムコエンターテインメントは6月13日、新宿・歌舞伎町TOKYU MILANO跡地に開設するVRエンターテインメント施設「VR ZONE SHINJUKU」について、7月14日にオープンすると発表。「マリオカート」や「ドラゴンボール」、「攻殻機動隊」といったIP(知的財産)を活用したものから、オリジナルまで多様なVRアクティビティを展開。また、国内外で多店舗展開していくことも明らかにした。
VR ZONE SHINJUKUは、2016年にお台場で期間限定で運営していたVRエンターテインメント研究施設「VR ZONE Project i Can」の流れを組む施設。施設規模は約1100坪と、国内でも大型のVR体験施設となる。
用意されるVRアクティビティは、VRゴーグルを着用するタイプのもので、新作となる「エヴァンゲリオンVR The 魂の座」「マリオカートアーケードグランプリVR」「極限度胸試しハネチャリ」「ドラゴンボールVR 秘伝かめはめ波」「釣りVR GIJIESTA(ギジエスタ)」「恐竜サバイバル体験 絶望ジャングル」。お台場でも設置していた「急滑降体感機 スキーロデオ」「ホラー実体験室 脱出病棟Ω(オメガ)」「極限度胸試し 高所恐怖SHOW」「VRシネマティックアトラクション アーガイルシフト」「VR-ATシミュレーター 装甲騎兵ボトムズ バトリング野郎」「ガンダムVR ダイバ強襲」。エリア内を自由に歩くことができる多人数型フィールドVRアクティビティ「近未来制圧戦アリーナ 攻殻機動隊ARISE Stealth Hounds」(※8月稼働予定)、VRゴーグルを着用しないものとして「巨大風船爆発ルーム PANIC CUBE」「バーチャルリゾートアクティビティ トラップクライミング」「バーチャルリゾートアクティビティ ナイアガラドロップ」の16種類を初期段階で設置する。
このほか、外壁や内部演出においてはクリエイティブ集団のNAKEDが手がけるプロジェクションマッピングを活用。外壁にパックマンが登場する演出を行うほか、施設の中心にそびえ立つ巨大な木「センターツリー」のあるエリアには、照明とプロジェクションマッピングを使った光の演出を行うという。ほかにも、壁面に触れる事で施設内のエネルギーが感じられる仕掛けを施し、時間や季節によって映像が変化するエンターテインメント空間を展開。オリジナルのグッズや、飲食スペースなども設ける。
料金は入場料が800円、子ども(6~12歳)が500円、5歳以下が無料。入場料と4種類のVRアクティビティチケットがついたセットチケットとなる「1Day4チケットセット」は4400円。そのほかアクティビティ当日チケットなども販売する。年中無休で営業時間は10時から22時。入場予約制となっており、6月16日12時から予約を開始。なお、完全入れ替え制ではないため、退出時間は自由としている。また暫定としながらも、営業期間は2019年3月末までを予定し、それまでの動員目標を100万人に掲げているという。
そしてVR ZONE SHINJUKUを基幹店舗として、3~4種類のVRアクティビティが楽しめる店舗「VR ZONE Portal」を国内外で展開する。2017年夏にはロンドン、2017年秋に神戸にそれぞれオープン。今期中で20店舗以上を展開していく計画という。
この日、同社内でカンファレンスを実施。バンダイナムコエンターテインメント常務取締役の浅沼誠氏は、VR ZONEの構想として、バンダイナムコエンターテインメントが持つVRコンテンツ開発力、バンダイナムコスタジオが持つ体感型インターフェースなどの開発力、ナムコが持つオペレーションのノウハウという3つを組み合わせ、さらにバンダイナムコグループが保有する人気IPも加えて展開するという、全く新しいエンターテインメント領域への挑戦として位置づけていると説明する。また執行役員 AM事業部 事業部長の堀内美康氏はVR ZONE SHINJUKUについても「世の中に全く存在していなかった施設。オープン以降も運用やオペレーションなどに磨きをかけて、より多くの方が訪れてもらえるように努力する」と意気込みを語った。
VRアクティビティの開発を手掛ける“コヤ所長”こと「Project i Can」エグゼクティブプロデューサーの小山順一朗氏と、“タミヤ室長”ことマネージャーの田宮幸春氏からは、施設概要や新作などについて説明。エヴァンゲリオンVRは既報の通りに、エントリープラグ内部のコクピット(魂の座)を再現し、VR空間内でエヴァを操縦できるものになっている。
マリオカートアーケードグランプリVRは、アーケードゲーム「マリオカートアーケードグランプリ」をVR化したもので、ミドリこうらといったアイテムを手でつかんで投げたりできるというもの。また巨大なパックンフラワーやドッスンが迫ってくるスリルも存分に味わえるという。ドラゴンボールVRは“かめはめ波”のポーズを取って実際に撃つことができるというもの。また別売の「VR仙豆」を持って参加することにより、実際に仙豆を食べる体験もできるという。攻殻機動隊ARISEは4対4のチーム対戦型で、フィールドを歩き回れるといったことだけではなく、光学迷彩といった作中のテクノロジを存分に味わえる内容としている。
ほかにもVRゴーグルを使用しない巨大風船爆発ルームは、巨大風船に押し込められる体験ができる。トラップクライミングとナイアガラドロップは、7メートル級のクライミングウォールと巨大スライダーを、プロジェクションマッピングによって再現したものになるという。
小山氏は、新たに用意したVRアクティビティについて、通信システムを活用してVR空間内に多人数で登場させ、同時に体験ができるような“みんなで楽しめるもの”を意図して用意したという。「もっとVRを世の中に広めていくという狙いを持っており、VRがよくわからないという方でも安心して楽しめるコンテンツを用意した」と語り、より幅広い層が来場してもらうことに期待を寄せていた。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス