本書には、「異文化コミュニケーション」という観点から、英語が話せるようになるための方法が紹介されている。英語が話せるようになりたくて、日々、がんばって英語を勉強しているという人でも、英語を話す異文化圏に住む人たちと「コミュニケーション」を取るのだ、ということまで意識している人は少ないかもしれない。
そもそも「言葉」は、その言語を話す文化圏の人たちの考えや行動を反映して、長年の間に変化しているものでもあり、言葉の理解と文化の理解は、切り離して考えることはできない問題だ。日本語で考えてみると分かりやすいだろう。上司と話すとき、同僚と話すとき、部下と話すとき、親と話すとき、友達と話すとき、それぞれの場に合った話し方をしているはずであるし、その場に合った話題を選んでいるはずだ。それは、英語で話すときも同じことで、その場に合った話題や言い方がある。それを適切に選択して話せるようになることが、英語を使ってやりたいことなのではないか。
「その場に合っているかどうか」を判断できるようになるためには、欧米のみならず、英語でコミュニケーションを取ろうとしている相手の文化を理解する姿勢が大切だ。本書は、自分の文化の中だけで考えることの愚かさを、客観的な意見で気づかせてくれる貴重な1冊だ。
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