腕立て伏せ1回。これならば、「そんなの続けるなんて無理」と思う人はほとんどいないだろう。むしろ、「それなら自分にもできる」と思う人の方が多いはずだ。しかし、毎日運動することを習慣にしようとしたとき、「腕立て伏せ10回×3セット」のような目標を立てる人の方が多い。やる気に満ちあふれている1日目は、ちょっと大変だと思いつつもがんばってノルマをこなすも、2日目、3日目となったとき、果たしてどうか。
本書では、最初から大きな目標を立てて、それを毎日続けようとすることの大変さを示すと共に、目標を「そんなことは造作もない」と思えるほど小さくして、ソレにとりかかることを簡単にすることを提案している。著者が実行した習慣化の例の1つが「腕立て伏せ1回」である。「腕立て伏せ1回」なら簡単だからと、やってみたら、「もう少しできるかも」となり、いつの間にか30分間も運動するようになっていたという。あくまでも、「1回」という小さな目標を達成することだけを目指すことで、「もっとやれる自分」を、最初から期待するのではないという点が重要だ。
モチベーションと意志の力のほか、脳のはたらきについても分かりやすく解説されており、良い習慣を身につけたいと思っているのに、なかなか続けられないと悩んでいる人にとって、救いの1冊となる。
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