中国の厳しい大学入試に挑む学生たちの知らないところで、人工知能(AI)が中国の大学入試に取り組み、学生たちと名門大学合格を競い合った。だが、AIが手強いライバルになることはまだないようだ。
「AI-MATHS」と名付けられたこのAIは、2時間の解答時間が与えられていた数学の筆記試験を22分で終了したが、得点は150点満点中105点だったという。中国国営通信社の新華社が現地時間6月7日に報じた。また、別の試験問題をやらせてみたところ、10分で解答して100点を獲得した。昨年、この数学問題を解いた学生の平均点は109点だったという。
AI-MATHSは完璧ではないが、少しずつ賢くなっている。2月に同じような試験を受けたときは、93点を獲得し、かろうじて合格できるレベルだった。また、国立情報学研究所が東大入試の突破を目標に開発した「東ロボくん」に比べるとよい方だ。東ロボくんは何度か東大の入試に挑んだものの、合格できなかった。4回連続で東大入試に失敗した後、研究チームは入試へのチャレンジをやめる決定を下した。
このAIを開発したChengdu Zhunxingyunxue Technologyの最高経営責任者(CEO)Lin Hui氏によると、AI-MATHSは「学生」や「教師」といった単語を理解できなかったため、主要な問題で得点を失ったという。
AI-MATHSは、中華人民共和国科学技術部が運営するプロジェクトの一環として開発された。このプロジェクトでは、北京大学など中国の有名大学に合格できる力を持ったAIロボットを2020年までに開発することを目指している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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