アマゾンジャパンは6月9日、現在注力するカテゴリの1つである大型テレビの販売について説明会を開催した。LGエレクトロニクス・ジャパンの有機ELテレビ「W7P」などの最新テレビの販売サポート体制などについて話した。
アマゾンが日本での展開を始めたのは2000年。当初は書籍販売を主としてビジネスを開始した。現在でも書籍や雑誌、日用品などの販売が目立つが、2003年には電気製品の取り扱いをスタート。10年以上電気製品を販売してきた実績がある。
「今では、アマゾンで電気製品を買うことに違和感を持つ人は少なくなっていると思う。しかし大型テレビの販売に関しては、オンラインでの購入に意識が及んでいないところ。この部分を周知したい」とアマゾンジャパンディレクター ハードライン事業本部事業本部長の大木聡氏は、現状を説明する。
大型家電であるテレビは、サイズや画質、音質などを実際に店頭で確かめてから購入したいと考える人が多く、オンライン販売は不利な商材とされてきた。しかし、アマゾンジャパンでは「品ぞろえ、価格、利便性」の3つの柱を用意することで、納得のできるオンラインでのテレビ販売を実践。「小売業にお客様が求める不変なニーズを満たす」(大木氏)ことで、テレビ販売においても満足度を高めているという。
事実、テレビストアの売上は2014年からの3年間で3倍以上に拡大。この動きをけん引しているのが、2015年から2016年で1.5倍に増やしたという商品点数と、42インチ以上の大型テレビの登場だという。
アマゾンジャパンでは、今後の注目株として4Kテレビ、有機ELテレビの2つをピックアップ。LGエレクトロニクス・ジャパンが3月に発表した有機ELテレビの取り扱いも開始している。
W7Pは、65V型で薄さ3.9mmの極薄パネルを採用した最新の有機ELテレビ。輝度を25%アップさせたほか、オブジェクトオーディオ「ドルビーアトモス」を搭載するなど、画質、音質面においても最新のスペックを備える。
アマゾンジャパンでは、LGエレクトロニクス・ジャパンのPC用液晶モニタを長く取り扱ってきた経緯もあり、W7P/E7P/C7Pに関してもいち早く販売をスタートしたという。
配送や設置に関する懸念点は、2016年11月に開始した「大型おまかせサービス」を適用。これにより、配達日の日時指定ができるほか、サービス対象商材の開梱、設置、梱包材の引き取り、取り付けなどが「組立・設置サービス」、不要なテレビの引き取り、処分をする「家電リサイクルサービス」などを用意する。
今後の展開として、Amazon.comで提供している「購入後60日間の無料電話サポートサービス」「商品比較」「商品ページにおける壁掛け工事などのサービスの追加」なども予定。商品比較では、メーカー名やスペック、ユーザーレビューなどの一覧を表示することで、ウェブページを新たに開いたり、印刷したりといった手間を省く。購入後には、動画配信サービス「Amazonプライムビデオ」を紹介するなど、4K HDRコンテンツの楽しみ方も提案する。
「大型テレビはオンラインでの購入がそれほど浸透していない上、家電量販店のオンライショップなど競合も多い。その中でアマゾンジャパンの強みは、今までに培った商品内容がわかりやすく、伝わりやすいページ作り。テレビに関しては、サイズがわかりやすいよう、人のイラストを描いたイメージを採用する、端子の数と種類がすぐわかるようにリアパネルの画像を用意するなど、使いやすい形で提供している。お客様は、そうした情報を通常のオンラインショッピングと変わらず使えるはず」と長年培ったきたアマゾンならではの強みをテレビ販売においても導入している。
LGエレクトロニクス・ジャパンマーケティングチーム部長の金東建(キム・ドンゴン)氏は「高価格帯の商品もより身近な商品になると期待している。アマゾンの便利さをもって買い物の常識を変えられるはず」と期待を寄せた。
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