5月23日〜5月29日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。
Appleは社内で「Apple Neural Engine」と呼ばれるAIの処理に関するチップを開発している、とBloombergが伝えている。この話題は、先のGoogle I/Oの発表を知っていれば、さほど驚く話ではないだろう。
Appleは、2011年からSiriを導入以降、人工知能や機械学習の分野に取り組んできた。Siriチームには検索や自然言語処理、画像処理といった分野の開発者が数百人規模で集まっており、企業の買収なども行われてきた。
GoogleやFacebook、Amazonほど派手にアピールしているわけではないが、Appleは既に、「写真」アプリで人の顔の認識や、撮影対象の物体や景色の判別、写真の種類(ポートレートなのか、グループショットなのか、風景なのか)といった解析を行い、自動的に写真の場所や種類、撮影対象などで分類した「メモリー」を生成してくれる。また、Siriから写真の被写体を指定した検索も可能だ。
さらに興味深いのは、Siriのエンジンが、われわれがiPhoneやiPadを、どこで、どの時間帯に、どのように活用しているかまで学習している点だ。ロック画面の左下に、時折アプリアイコンが表れることがある。また、「Siriの検索候補(APP)」では、そのシチュエーションでよく開くアプリをリストしてくれる。
「Siriの検索候補」は、現段階でも、状況に応じてアプリを入れ替える、優秀なアプリランチャーとして機能してくれているのだ。
こうした継続的な機械学習とそのアウトプットを、われわれが普段iPhoneを使っている背後で行われている処理だとすれば、AIを処理するチップを搭載することによって、バッテリの持続時間の向上が見込めることは想像に容易い。
加えて、AppleがiPhoneユーザーに提供としている、人工知能や機械学習によってもたらされるより多くのメリットを、バッテリを犠牲にしないで提供できるようになる可能性を秘めている。
アップル、AIチップを開発中か--「iPhone」や「iPad」に搭載?(5/29)Appleは5月25日に、Lauren Kern氏を6月2日から「Apple News」編集長に迎えることを明らかにした。同氏はNew York Magazineの編集長を務めており、AppleがiOS 9から提供しているニュースアプリへと「移籍」したとみられる。
Appleは、同氏がどのような役割を果たすのかについて明らかにしていない。
テクノロジ企業とニュースについては、2016年の大統領選挙における「フェイクニュース」の拡散に対する批判と、これへの是正というプロセスで、非常に注目を集めている分野だ。特にFacebookは、フェイクニュース撲滅へ向けた、ジャーナリズムのプロジェクトを社内で立ち上げており、その取り組みについて、開発者会議F8でもアピールを欠かさなかった。
AppleはApple Newsを公開し、iOS 10ではApple Musicにインターフェースのデザインを合わせてきたが、それ以上のアップデートはなかった。
2017年のWWDCでおそらく披露される時期iOSでは、編集長が存在するApple Newsの姿が示されることになるのではないか、と予測している。編集長の初仕事は、WWDCの登壇になるかもしれない。
「Apple News」、編集長にNew York Magazineの著名編集者を起用か(5/26)アップルの自動運転車?カリフォルニア州で目撃される--MacRumors(5/23)
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