Intelは2011年から、「Thunderbolt」という高速ポートをユーザーに売り込もうとしてきた。しかし「Mac」などのハイエンドPCを購入しない限り、おそらくそれを検討するユーザーはいなかったのではないだろうか。
しかしこの状況に変化が訪れようとしている。Intelは米国時間5月24日、同社プロセッサにThunderbolt 3のサポートを直接組み込むとともにロイヤリティフリーにする計画を発表した。そうなればPCメーカーは、追加コストなしで同技術を利用できるようになる。現時点では、Thunderboltチップを単体でIntelから購入する必要がある。AppleやMicrosoftが今回の発表に色めき立つのも無理はない。
昔ながらのUSBポートの代わりになぜわざわざThunderboltを採用するのかというと、USBの転送速度が最大でも10Gbpsであるのに対し、Thunderboltは40Gbpsでのデータ転送が可能で、それによってさまざまな処理が可能となるからだ。
Thunderboltが有効となるハイエンドPCのタスクとしては、複数の4Kモニタを使用する場合や、外部ビデオカードを差し込んでノートPCをハイエンドゲーム機として使用する場合、大容量の動画や写真ファイルを外部ドライブに転送する場合、ネットワーク、ビデオ、電源、USBの各ポートを装備するドッキングステーションを接続する場合、ユーザーの頭の動きに応じて瞬時に映像を更新する必要のある仮想現実(VR)ヘッドセットを接続する場合などが挙げられる。
つまり今回の発表は、皆さんの次のコンピュータにとって有益であるとともに、ユーザーの購買意欲を掻き立てる何かがどうしても欲しいIntelにとっても有益だ。しかし、この話をうのみにしてはいけない。Intelは何年も前から、Thunderboltを主流にすると宣言しているがほとんど成功していないからだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
住環境に求められる「安心、安全、快適」
を可視化するための“ものさし”とは?
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」