アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ警察は、UAEとして初のロボット警官“ロボコップ”の採用を発表した。
CNNの報道によると、このロボット警官はスペインのPAL Roboticsが開発した「REEM」という人型ロボットがベース。高さ170cm、幅60cm、重さ100kgで、可動式台座に人型ロボットが取り付けられたような形状をしている。
頭、腕、手などが動き、オプションで胴と手首を可動式にできる。腕で1kg、台座で30kgの物が運べる。マイクとスピーカを備え、音声による対話も可能。無線LAN(Wi-Fi)、イーサネット、3Gによる通信もする。
ドバイ警察のロボットは、ドバイで開催されたセキュリティ会議「Gulf Information and Security Expo and Conference(GISEC)」において披露された。今後、ショッピングモールに派遣され、胸に取り付けられたタッチパネル付き画面から犯罪を通報してもらったり、交通違反の罰金支払いを受け付けたり、アラビア語または英語で会話したりする初仕事に就く。
搭載しているカメラを使い、撮影した映像を警察の司令センターへストリーミング配信する。また、対応言語を増やし、ロシア語、中国語、フランス語、スペイン語などでもコミュニケーションできるようにする予定。
さらに、ドバイ警察は犯罪捜査に活用可能な、高さ3mの「卵形」ロボットも配備する計画だとした。人間が乗れる構造で、重い装備を搭載し、時速80kmで走行可能だそうだ。
ドバイ警察スマートサービス担当長官のBrig Khalid Al Razooqi氏は、ロボット警官のメリットについて「365日24時間サービスを提供できて、病欠や産休が不要なこと」とした。ドバイ警察は2030年までに警官全体の約25%をロボット警官にする方針だが、「人間の警官を首にするつもりはない」(同氏)としている。
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