フランス当局、Facebookに制裁金15万ユーロ--広告目的のデータ収集を問題視

 フランスのデータ保護当局であるCNILは、Facebookと同社のアイルランド法人であるFacebook Irelandに対し、フランスのデータ保護に関する法律に違反したとして、15万ユーロの制裁金を科すと発表した。広告目的でFacebookがユーザーのデータを許可なく収集したとしている。

 CNILは、Facebookのプライバシーポリシーがフランスのデータ保護法に違反していないかどうかの調査をしていた。その結果、複数の問題が見つかったという。

 特に、ターゲティング広告を表示する目的でユーザーの個人データを大量に収集するFacebookの行為が問題視された。さらに、Facebook以外のウェブサイトにおけるユーザーの閲覧行動を、ユーザーに知らせず「datr」クッキーで収集する行為も問題だという。

 CNILは3月23日に実施したヒアリングの結果を受け、こうしたデータ収集を含め、6件の違反行為が存在すると認定。そして、制裁金の支払い命令を下した。

 米CNETによると、Facebookはこの数年間プライバシーポリシーを簡素化して分かりやすくしてきており、CNILの裁定には承服できない、との見解を表明した。そして、2018年より適用されるEUの新たなデータ保護規制に対応する準備を進めており、今後もこの件に関する協議をCNILと続けるそうだ。

 一方CNILは、フランスのユーザーが3300万人と多く、影響が重大で、違反が6件あることから、制裁金の額などは適切だとした。

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