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FCCサイト、ボットによるコメント殺到でクラッシュ

Rochelle Garner (CNET News) 翻訳校正: 湯本牧子 吉武稔夫 (ガリレオ)2017年05月12日 12時23分
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 複数の報道によると、ネット中立性をめぐる2017年の大論争にボットも加わることになったようだ。

FCCのAji Pai委員長
FCCのAji Pai委員長は、現行のネット中立性規制を撤廃しようとしている。
提供:Aaron Robinson

 少なくとも1つのボットが、米連邦通信委員会(FCC)のウェブページに10万を超えるメッセージを送りつけていると考えられている。そのコメントは、Barack Obama前政権下で可決されたネット中立性の規則を撤廃するようFCCに強く求めるものだ。米ZDNetによると、これらのコメントの多くは同じ内容だという。

 ZDNetにはコメントの1つが掲載されている。「Obama前政権がインターネットに課した前例のない規制はイノベーションを抑圧しており、米国経済に損害を与え、雇用創出を妨げている。私はFCCに対し、『Title II』に定められたインターネットの官僚主義的な過剰規制をやめ、20年超にわたってインターネットの繁栄を可能にした規制緩和への党派を超えたコンセンサスを取り戻すよう強く求める」といった内容だ。

 ZDNetによると、ボットは投稿者の氏名をアルファベット順に繰り返しており、氏名、住所、郵便番号が記載されているという。

 賛否両論を含むコメントの急増は、米国時間5月7日に放送されたHBOの「Last Week Tonight」がきっかけとなったのかもしれない。この番組では、コメディアンのJohn Oliver氏が、現行のネット中立性規制を撤廃しようとしているFCCのAji Pai委員長の計画を批判し、視聴者に対し、FCCのウェブページにコメントを書き込むよう求めた。番組では、視聴者が正しいコメント投稿ページにたどり着くまでに必要となる少なくとも5つの手順を回避できるように、「www.gofccyourself.com」というショートカットまで用意していた。

 7日の夜、FCCのウェブページはトラフィックが殺到してクラッシュしたが、FCCはこの問題をネット中立性規則の撤廃に抗議する人々のせいではなく、DDoS攻撃のせいだとした。FCCは声明で次のように述べている。「これらの(攻撃をしかけた)人々は、自らコメントを送信しようとしたのではない。それどころか、正当にコメントを書き込もうとしている人たちがFCCにアクセスしてコメントを送信するのを困難にした」

 Pai氏の動きは、インターネットの仕組みに深刻な影響を及ぼす可能性がある。この規制は、インターネットプロバイダーがすべてのオンライントラフィックを平等に扱うよう定める権限をFCCに与えるものだが、その規制が撤廃されることになるからだ。Pai氏は4月、議論を呼んでいる2015年の規則の法的な根幹部分を破棄する提案を発表して、ネット中立性をめぐる対立を呼び戻した。2015年に導入されたこの規則は、旧来の電話回線網向けに設計されたいわゆるTitle II規制に縛られたものとなっている。

 FCCはこの提案について5月18日に投票を行う予定だ。可決されれば、現在の形のネット中立性規則は終わりを告げることになる。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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