5月2日〜5月8日のAppleに関連するCNET Japanのニュースをまとめた「今週のAppleニュース一気読み」。
日本はゴールデンウィークだった1週間、CNET Japanの記事の配信数は限られていた。そこで、米国で進んでいる「Appleの中国問題」について紹介しよう。
Appleにとって、中国は欧州市場に並ぶ第2の規模となり、また今後も成長を期待できる市場だ。2014年に、大画面化したiPhone 6、iPhone 6 Plusを登場させ、Appleの中国市場は第2四半期ベースで、71%の成長を遂げた。簡単に言えば「大ヒットだった」と言える。
しかしその後、iPhone 6s、iPhone 7をリリースした2015年、2016年は振るわず、直近の2017年第2四半期決算でも、前年同期比で14%減となった。
Tim Cook CEOは決算発表のカンファレンスコールや、CNBCの経済番組「Mad Money」に出演した際、中国においてiPhone 7 Plusが好調であることを強調した。それでも、2015年第2四半期決算を超える勢いに届いていないことを、どう解釈すべきか、議論を呼んでいるのだ。
個人的には3つの理由があると考えている。
1つ目は、調整局面を迎えていると考えられる。2014年第2四半期の71%成長から減少が続いているが、それでも2013年第2四半期を下回っているわけではない。急成長の反動減、という解釈をして良いだろう。
しかし、ではなぜ調整が続くのかについて、次の2つ目の理由と3つ目の理由を考えている。
2つ目は、急激に増えたiPhone 6のユーザーを魅了できていない点だ。iPhone 6、iPhone 6 Plusとデザインや画面サイズが変わらないiPhone 6s、iPhone 7は、たとえ大きく性能向上をしていたとしても、「最新のガジェット」という印象を薄くしている。
3つ目は、中国のモバイルライフスタイルの角となっているWeChatの存在だ。WeChatは、中国におけるコミュニケーションからサービス、決済など、さまざまなモバイルサービスを利用するための窓口となっている存在だ。
WeChatさえ動けば、スマートフォンの役割の大半を叶えていると言ってもいい存在だ。WeChatがiPhone 6で快適に動けば、デバイスが思いきり新しい存在でない限り、買い換える理由はなくなってしまう。
このようにして、iPhoneが中国で売れない構造ができあがっているのではないか、と考えている。裏を返せば、今後期待されている全く新しいテクノロジやデザインを採用するiPhoneの登場は、中国市場において(中国に限らず)、非常に期待できる存在となりえる。
その点で、今週CNETで配信されていた1000ドル以上の新型iPhoneに対する懸念は、もっともな主張と言えるだろう。
1000ドルの「iPhone」はアップルの大ばくち?(5/8)AmazonでApple TVやChromecastが購入できない点、Apple TVでAmazon Prime Videoが利用できない点は、重なる部分の多かったそれぞれのユーザーにとっての不便なポイントだった。しかし、この夏にも、それが解消される可能性があるという。
Recodeによると、2017年夏に、Apple TV向けにAmazon Videoアプリが配信され、現在の問題点が解消される可能性があるという。現在、iPhoneやiPad向けには、Amazon Videoアプリが配信されており、米国に限らず日本でも、ビデオコンテンツの視聴をAppleデバイスから行うことができる。
「Apple TV」でAmazonビデオアプリが利用可能に?--Recode(5/8)CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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