仕事がたった1人で完結することはほとんどない。仕事にムダがありすぎたり、プロジェクトが先に進まなかったりする場合、自分だけでどうにかしようと思っても、仕事に関わる人が、皆で協力しあわなければ、根本的な改善は難しい。そういう意味で、本書は1人で読むよりも、チーム、部署、さらには会社にいる人たちが全員で読み、実践していく必要のある本だと言える。
タイトルに「地図」とあるように、仕事の問題の全体像が、冒頭でマップとして示されており、バスの停留所のように「1丁目」「2丁目」と問題が挙げられている。問題は、「進捗不明」「一体感がない」「期限に終わらない」など、仕事の進まない現場での「あるある」ばかりだ。こうした問題に対して、原因と対策を丁寧に説明しているのだが、この著者が、時には厳しく、時にはユーモラスに語りかけてくるので、話を身近に「自分ごと」として感じられる。
いったん立ち止まり、本書で問題を把握し対策を実行するための術を手に入れてから、再度進み出せば、停滞していた流れも、勢いよく流れ始めるのではないか。新しい考え方ややり方を社内に取り入れる方法まで、本書には書かれているのだから。
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