筆者はロボット開発企業Marbleのサンフランシスコ本社にある巨大な画面で、同社のロボットの1台がランチを運んでくる様子を見ている。
この四輪ロボットは予想より大きい。その大きさを分かりやすく説明すると、電動車椅子の車台上に取り付けられており、荷台には一度に最大4つの買い物袋を収納でき、高さは4フィート(約122cm)余りだ。
自動運転車に採用されているような光検出と測距(LIDAR)技術など、さまざまなセンサを使用して、街の歩道を動き回れるようにしている。1時間に3~4マイル(約4.8~6.4km)という、ゆったりとした速度で進む。
Yelp Eat24との提携により、サンフランシスコのミッション地区とポトレロヒル地区で、数台のMarble製ロボットが注文品を配達することになった。
各ロボットはモジュール式のため、荷台などの部品は配達の種類に応じて取り換えられる。
Marbleの共同創設者で最高経営責任者(CEO)を務めるMatthew Delaney氏は、「当初は食事の配達から始めて、食料品店や薬局など他の市場にも目を向けていく」と述べている。
利用者が注文すると、ロボットはレストランに移動し、そこで注文の品が荷台の保温袋に入れられる。注文者はテキストメッセージでコードを受け取り、到着後にそのコードで荷台のロックを解除する。
ロボットの稼働可能時間は約6~8時間だ。初期段階では、数台のロボットがサンフランシスコの1~1.5マイル(約1.6~2.4km)という近距離の範囲で夕食時の宅配を行う。人間の担当者がロボットに付き添い、必要があれば制御を替わることもできる。
Marbleのロボットはまた、路上の穴や割れ目などを検知して、歩道の高解像度の地図を作成することもできる。狙いは、そうしたデータを使用して歩道の状態を追跡し、インフラに関する報告をフィードバックできるようにすることだ。
なお、カリフォルニア州レッドウッドシティでは、すでにDoorDashがStarship Technologies製のロボットを使用し、ラストマイル配送を行っている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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