ディズニー、投影型ARの仮想世界を現実世界から操作する特許

 拡張現実(AR)というと、スマートグラスのようなゴーグルやスマートフォンなどのデバイスを介して現実世界と仮想世界を合成することが一般的だ。しかし、この方法だと、デバイスを利用できる人しかARを体感できない。

 これに対し、Walt Disneyの関連会社であるDisney Enterprisesは、仮想世界の映像を投影し、現実世界の物体を操作することで仮想世界を制御する技術を考案。この技術を米国特許商標庁(USPTO)へ出願したところ、米国時間4月6日に「AUGMENTED REALITY CONTROLS FOR USER INTERACTIONS WITH A VIRTUAL WORLD」(公開特許番号「US 2017/0097676 A1」)として公開された。出願日は2015年10月1日。


公開されたDisney Enterprisesの特許(出典:USPTO)

 この特許は、ARゴーグルやスマートフォンなどのデバイスを使わず、ユーザーが仮想世界を体感し、現実世界から仮想世界に働きかけられる技術を説明したもの。テーブルなどの現実世界に仮想世界の映像を投影することで、複数人が同時にARを楽しめる仕組みだ。


テーブルなどに仮想世界の映像を投影する(出典:USPTO)

 さらに、テーブル上の皿など現実世界の物体を認識し、ユーザーが物体を動かすなどすると、その動きを仮想世界に反映させ、投影する映像を変える。これにより、ユーザーは現実世界と仮想世界が連携するようすを体感できる。


皿を回すと映像が変わる(出典:USPTO)

 この特許は、ユーザーが仮想世界を操作可能なARコントロールシステムとしている。ただし、何らかの映像をスクリーンやテーブルに投影し、そこにある物体に働きかけて映像を変える、という技術は以前から存在する。したがって、このままこの特許の新規性が認められる保証はない。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]