第1回:360度カメラ全方位チェック--VR時代のカメラ選び[基本性能編]
第2回:360度カメラ全方位チェック--VR時代のカメラ選び[静止画質比較編]
第3回:360度カメラ全方位チェック--VR時代のカメラ選び[専用アプリ比較編]
360度カメラを、さまざまな角度から比較する「360度カメラ全方位チェック」の第4回。今回は、いよいよ動画性能をチェックしていく。
360度撮影でさらに動画となると見る側も情報量が多く、意外としっくりくる被写体は多くない。その中でも、全天球動画に最適な撮影シーンが空中や海の中。スカイダイビングやスキューバダイビングなどが見応えがあるのだが、今回は時間と予算の兼ね合いもあり、断念。そこで水中撮影に近い環境を得られる水族館に着目。「すみだ水族館」にご協力をいただき撮影してきた。
すみだ水族館にはクラゲ水槽を万華鏡に模したトンネルがあり、全天球撮影をするにはふさわしいスポットだ。クラゲ万華鏡トンネルで撮影した。暗めのシチュエーションなので動画には不向きだが、全天球で見回すにはうってつけの題材だ。
撮影した動画をそのままスマホに取り込んで、それぞれのスマホアプリで二眼表示にし、「ハコスコDX」でチェック。さらにYouTubeにアップしたものを「PlayStation VR」を使用して確認した。
今回比較したのは、リコー「THETA」、コダック「SP360 4K」、360fly「360fly 4K」、カシオ計算機「FR200」。THETAについては、今回「THETA S」のみを使用した。ニコンの「Keymission360」は諸事情により今回は検証していない。
まずはリコーのTHETA Sから。解像感に乏しく、全体的にぼやけた印象。奥行き感もあまり感じられず、SD画質もしくはワンセグ画質に近い。スティッチ(2つの映像を合成している境界線)も結構目立つので、撮影の方向をしっかりと考えないと没入感が薄れてしまいがちだ。静止画の画質の高さや使い勝手の良さで360度カメラの最右翼的存在だったが、動画に関しては、静止画の解像度ほどは得られない印象。
次はコダックのSP360 4K。4K相当の2880×2880ピクセルの高解像度動画であることと、360度×235度の半球のため、フルHD全天球の4倍近い解像度を誇っている。立体感もあるので没入感が高い。半球での視聴になるので、下方向を見てしまうとそこにいる感が落ちてしまうが、十分なレベルだ。YouTubeでの視聴はさすがに解像度が落ちてしまうものの、立体感や奥行き感がしっかりと感じとれる。さすがアクションカメラとの位置付けで、動画性能は高いと感じた。
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