昨年2016年夏に開催された「全国小中学生プログラミング大会」の第2回が、今夏に開催される。2017年3月10日、その開催発表会が東京大学伊藤国際学術研究センターにて行われた。「全国小中学生プログラミング大会」は、角川アスキー総合研究所、UEI、NPO法人CANVASが事務局となり、朝日新聞社が共催する。後援は文部科学省、総務省、経済産業省の予定だ。
大会に先立ち、3省から本大会への期待が述べられた。文部科学省研究振興局参事官(情報担当)付専門官の栗原潔氏は、同日行われた文部科学省が推進する理研の革新知能統合研究センター(理研AIP)の発表に触れ、東京大学教授でありAIPセンター長を務める杉山将氏が、幼いころからプログラミングをしていたコンピュータ少年だったというエピソードを紹介した。
総務省情報流通行政局情報通信利用促進課長の御厩祐司氏は、プログラミング教育には家庭環境や地方、障害により格差が生まれていることが今後の課題であると述べた。
経済産業省大臣官房参事官(経済産業政策局担当)兼 産業人材政策室長の伊藤禎則氏は、自身が「働き方改革」担当であることから、「今はさまざまな働き方があり、働くために学び続けねばならない。学びの第一歩を楽しい形でスタートできることは小中学生にとってすばらしいことだ」と語った。
そして、大会実行委員長であり、東京大学 先端科学技術研究センター教授の稲見昌彦氏は、自身が成長の過程でコンテストでの受賞が心の支えになったとし、「コンテストはトップ以外が悔しい思いをするかもしれないが、残りの99%の人は成長につながる。学校では会えない同志が全国にたくさんいることを知ってほしい」と述べた。
大会のテーマは、UEI社長である清水亮氏によって発表された。本大会の主旨は「表現手段としてもプログラミング」であり、技術力を競うものではないとのこと。昨年のコンテストでは、小学5年生と2年生の双子の妹によるお手伝いロボット「ママロボ ハートちゃん」が受賞した。応募作のジャンルは、ゲームがトップで57%、続いて電子工作・ロボットが18%、アート・デザイン13%、アプリ・ツールが4%だった。
NPO法人CANVAS理事長 石戸奈々子氏は、「“こんなのあったらいいな”という夢を見続けることが新しい技術を作り、新しい未来につながる」とテーマに込めた思いを明かした。
大会の概要は、角川アスキー総合研究所の取締役主席研究員である遠藤諭氏より発表された。「夏休みの自由研究でプログラムを作ってもらいたい」という思いから募集期間を設定したとのこと。第2回「全国小中学生プログラミング大会」の大会要項は以下の通り。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス