PLENGoer Roboticsは2月22日、米国のクラウドファンディングサービス「KICKSTARTER」において、パーソナル・アシスタント・ロボット「PLEN Cube」の資金調達プロジェクトを開始した。価格は449ドルで、目標金額は5万ドル。期間は2月21日から4月21日(米国東部時間)。
PLEN Cubeは、一辺が約7.5cmの小さな直方体のロボット。手のひらに乗るサイズでありながら、カメラやディスプレイ、スピーカー、マイクなどの機能を備え、フェイストラッキング、音声認識、ジェスチャー認識などの最新テクノロジを搭載していることが特徴だ。持ち歩いて、家庭内や外出先で気軽に使ってもらうことを想定しているという。複数のカラーバリエーションを用意する予定。
声とジェスチャー操作だけで天気予報やSNSの情報にアクセスできるほか、搭載されたカメラが被写体を認識して追跡し、写真や動画を撮影してインターネットで配信する「デジタル・ビデオカメラ」機能を搭載。また、テレビや照明、エアコンなどのIoT家電を、Bluetoothや赤外線を利用して遠隔操作できる「スマート・リモートコントローラー」や、IFTTTを介してさまざまなウェブサービスを連結させ、相互に情報をやり取りできる「インターネット・コミュニケーター」などの機能を搭載する。
一見するとシンプルな四角いロボットだが、実際に動作すると端末の中央が開き、まるで“口”がついているようにパクパクと動いて可愛らしい。また、ライブストリーミングサービスの音楽に合わせてリズムをとりながらダンスをするといったコミカルな動きもしてくれるため、無機質なデザインでありながら“生き物らしさ”を感じてしまう。
PLENGoer Roboticsは、小型の2足歩行ロボット「PLEN & PLEN2」をはじめ、日本で10年間小型ロボットを開発してきたプレンプロジェクトと、中国でトップクラスの生産技術をもつGoerTekのジョイント・ベンチャーだ。同社代表取締役の赤澤夏郎氏は、PLENで培った利用者に愛着を持ってもらうためのロボットの仕草などを、PLEN Cubeにも応用していると説明。また、年齢や性別に関係なく幅広い層に利用してもらうために、あえてシンプルなデザインを採用したと語る。
同社では、KICKSTARTERキャンペーン後の2017年末にPLEN Cubeの出荷を開始する予定。当初は英語のみに対応し、ユーザーのフィードバックを反映して、日本語の展開も検討するとしている。また、開発者向けにはAPIや3Dモデルを公開する予定。PLEN Cubeを通じて、パーソナル・アシスタント・ロボットのクリエイターとなり、人とロボットの関係をより親しみのあるオープンなものにしてほしいと考えているという。
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