グリーは2月2日、2017年6月期第2四半期(2016年7~12月)の連結決算を発表。売上高は302億5500万円(前年同期比で19.2%減)、営業利益は40億4400万円(同51.8%減)、経常利益は63億3400万円(同25.6%減)、純利益は127億300万円(同157%増)となった。
四半期ベースで見ると、売上高が153億5000万円(前四半期比で4億4000万円増)、営業利益は15億円(同10億4000万円減)、経常利益は37億6000万円(同11億9000万円増)、純利益は18億8000万円(同89億4000万円減)。同社によれば、前四半期比で増収となったのは4年ぶりという。
主力としているゲーム事業において、2016年10月に取得した「DragonSoul」の伸長。海外ネイティブゲームのコイン消費の増加が、今回の増収の主要因だとした。
国内ネイティブゲームにおいては、コイン消費が前四半期の46億コインから41億コインと減少したものの、主力タイトルである「消滅都市」の大規模アップデート(「消滅都市2」)の実施によりコイン消費が2倍になったという。
下半期に向けてもゲームタイトルを継続的にリリースしていくなか、その皮切りとなる1月25日に配信を開始した「ららマジ」に関しては堅調な立ち上がりで、なおかつ手応えを感じているとし、今後プロモーションを本格化していくことを明らかにした。
グリー代表取締役会長兼社長 田中良和氏は「まだ大きく展開していない状態にも関わらず、SNSなどでゲームについて熱く語り合っているのが見られており、その熱量がすごくある。それが初速の数字にも現れて、とても感触がいい」と語る。その手応えにおける確度について質問がおよんだところ、本作は特に世界観やキャラクター、シナリオが重要視されるゲームであるなかでも、その部分が、さまざまなテスト機関において今までにないほどの高い評価を受けていたという。その上でリリースしたあとの熱量の高い語り合いやKPIとしても出た「好きな人に愛されるキャラクターや世界観が作り上げられたと実感している」とした。
新領域事業における動画領域について、この日、ファッション動画メディアの「MINE BY 3M(マインバイスリーエム)」の運営などで知られる3ミニッツの株式を取得し、子会社化することを発表した。取得額は43億円。
田中氏は、動画広告市場が拡大傾向にあることや、ユーザーの動画視聴が定着化していることを背景に、3ミニッツが設立2年で事業規模が拡大していることや、広告の企画能力や動画制作能力にたけていること、メディア事業でも注目を集めていることから、グリーとしての技術力などを掛け合わせると大きなビジネスになると語った。
第3四半期の業績予想については、売上高は153億円、営業利益は12億円、経常利益は12億円、純利益は3億円と見込む。売上高は横ばいに設定しているが、「(1~3月の)新作タイトルの状況を見るに、増収できる余地は大きくあるととらえている」と、本格的な反転へ意欲を見せていた。
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