グリーは11月1日、2017年6月期第1四半期(2016年7~9月)の連結決算を発表。売上高は149億600万円(前年同期比で22.8%減)、営業利益は25億4400万円(同42%減)、経常利益は25億7400万円(同35.6%減)、純利益は108億2300万円(同352%増)となった。
前四半期から見ると、売上高が7億3000万円減少しているものの、営業利益は3億3000万円増、経常利益は31億3000万円増、純利益は87億9000万円増。前四半期で計上した一時費用の反動も含め、コストコントロールによって増益になったとしている。
主力としているゲーム事業において、全体におけるコイン消費は前四半期の201億コインから190億コインと減少しているものの、国内ネイティブゲームでは前四半期の37億コインから46億コインへと増加。9月20日に配信を開始した「追憶の青」や他社タイトルなど、新規タイトル2本が好調な立ち上がりを見せたことを増加要因として挙げた。
現在のところ開発スタジオのWright Flyer Studiosから3本、子会社のポケラボから3本の計6タイトルを開発中。ブシロードとポケラボの共同開発タイトルで、人気アニメをテーマとした「戦姫絶唱シンフォギアXD UNLIMITED」や、アニメ会社のA-1 Picturesと制作する「ららマジ」などキャラクター色を押し出したタイトルのほか、本格冒険RPGをうたう「アナザーエデン」、3Dアクションゲーム「武器よさらば」といったタイトルの開発が進められている。
2017年6月期の方針のひとつに「ゲーム事業の反転」を掲げ、国内向けにはリリースラッシュをかけるとしていたなか、新規タイトルの初速が好調だったこともあり、グリー代表取締役会長兼社長の田中良和氏は手応えを感じている様子。「このクオーターからトップラインを伸ばしていく。そういった意味での成長は、今始まったところ」と語った。
海外ネイティブゲームでは、10月6日付けでRPGタイトル「DragonSoul」を取得。2015年7月から配信されたタイトルで、コイン消費は2016年初めから約2.4倍に成長している人気作。このタイトルで海外向けのコイン消費増加を狙う。
このほかファンプレックスによるゲーム運営事業については、通期での100億コイン消費に向けて堅調に推移しているほか、ネイティブゲームの運営事業にも本格参入。同社が力を入れているVR事業においてもVR常設型店舗の開設に向けてアドアーズと提携するなどパートナーとの事業展開を拡大。またゲーム以外の新領域事業についても売上高が前年同期比で1.5倍に伸長しているという。
第2四半期の業績予想については、売上高は151億円、営業利益は15億円、経常利益14億円、純利益を7億円と見込む。売上高が2億円増となる一方で、営業利益が10億円減となる要因として、ゲーム事業における新規タイトルの貢献を最小限に見込むことを含め、全般としてかなり保守的な設定をしていること。またコストにおいては、有力タイトルへの宣伝費の投下や、上半期における複数タイトルのリリースにともなう賃借料の増加、DragonSoulののれん償却費を織り込むためとしている。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス