ジェイティービーとアソビューは1月26日、自治体や日本版DMO向けに、観光関連商品の販売管理システムを共同開発し、奄美大島DMOで導入を開始すると発表した。
地方創生を実現するためのテーマの1つに、地域が自らの力で稼げる仕組みを作り、地域の生産性を上げることが挙げられている。その施策として、ハワイやスイスでの観光地域経営形態に倣った「日本版DMO」の形成が推進されており、現在123の組織が日本版DMOの候補法人として登録されている。
日本版DMOに求められる役割の中で、(1)日本版DMOを中心として観光地域づくりをする多様な関係者の合意形成、(2)各種データなどの継続的な収集・分析、明確なコンセプトに基づいた戦略(ブランディング)の策定、KPIの設定・PDCAサイクルの確立、(3)関係者が実施する観光関連事業と戦略の整合性に関する調整・仕組み作りやプロモーション、が基礎的な役割として挙げられているという。
しかし、データ収集や分析、効果的な情報発信の実現には専門的なノウハウやリソースが必要であり、多大な費用も要するため、日本版DMOを独自に取組むには多くの課題が存在しているという。両社は、こうした背景を受け、(2)と(3)の役割について、クラウドを通して効率化するシステム「エリアゲート」を共同開発した。
エリアゲートによって、自治体や日本版DMOの公式サイトに機能追加することで、公式サイト上での観光商品の流通サポートをはじめ、販売管理・顧客分析・収益化などの一元管理を可能にし、費用削減と効率化に貢献できるという。
具体的には、(1)JTBやるるぶトラベル、asoview!などで取り扱っている商品を含む、宿泊予約・体験予約・チケット販売・物品販売などの観光商品のウェブサイトへの追加、(2)観光関連商品の流通と販売、(3)販売・顧客データの収集と分析に基づいた施策立案によるPDCAサイクルの確立とKPI設定、(4)販売金額に応じた手数料収益、などの機能だ。
両社は今後も、同システムの提供と合わせて、地方創生に向けた自治体や日本版DMOのサポートに取り組むとしている。
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